記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

自走アワ1 後編

さて後編。
準備不足と寒さにこっぴどくやられ低調な前半だったが、
水仙峡の上りで覚醒し、一番の山場をなんとか越えた。
3連続の上りですっかりガス欠なので、
予定通り道の駅うずしおへ向けて福良港をリスタートする。
港の目抜き通りをえっほと進んでいると、
さきほどのピンクジャージのミニベロさんに遭遇。
また会いましたね的にお互い笑顔で挨拶してパスします。
ここから南淡路ロイヤルホテルのところが鈍い上りでペースを上げていく。
一旦下って、今度は分岐まで斜度きつめのえっちらえっちら。
お腹が減って力が出ない!
なんとか阿那賀への分岐まで到達。分岐からさらに南へ2km行きます。
基本下りなのだが、岬の先っちょということもあって、
どえらい風が吹き荒れてめちゃくちゃ煽られるので、30kmもだせない。
必死でハンドルに下方向の圧をかけてマシンを押さえつける。
それでも何度かはさらわれそうになり、思わず声が出る。
それにしてもなんというロケーションでしょう。
左には淡路鳴門道がぐいーんと海へ伸び、右側には青い海が遠くまで広がっている。
まさに気分はハイ。
そしてやってきました道の駅うずしお
対岸はもう四国は徳島です。
ふきすさぶ風の中記念撮影を済ませて、昼飯昼飯♪


↓道の駅うずしお


さっそく中にある展望レストランへ入る。
海鮮系のメニューの方がおいしそうだったけど、今日は淡路牛丼と決めていたので
淡路牛一尺丼を注文する。暖かい店内で放心。
しばらくして出てきた大きな丼ばちは牛づくし。それと玉ねぎスープも付いてくる。
とにかく腹が減っているのでガツガツ食べる。
空腹に勝るスパイスはなしであっという間にペロリ。
確かにそれなりにおいしかったが、いい牛肉を使ってるんだろうけど、
しぐれ煮にしちゃったら、どの肉も一緒じゃんって感じ。


↓淡路牛一尺丼(1480円)


目的を済ませたのでこれでお暇しようと思ったが、
お腹の具合がちょっと物足りない。
残りの行程を考えるとコンビニしかないので
施設の外の売店で売っている淡路島バーガーを食べることにする。
牛肉には期待できない(違いがわからない)ので、ここは淡路玉ねぎメインのものを。
ということで色々あった中からオニオンフライバーガーをチョイス。
ご当地バーガーフェスタで堂々3位だったらしい。
突風の中待って、ようやく出てきたおいしそうなバーガーにかぶりつく。
でっかいオニオンフライが甘みたっぷりでメチャウマ。
やっぱ淡路は玉ねぎかな?
それにしても屋外でしか食べれないので、寒くて寒くて。
食べる順番を間違ったな。


↓淡路島バーガーのオニオンフライバーガー(500円)


さあ、十分お腹も満たされたので元気にリスタート。
分岐まではどっから風が吹いているのかわからないなか、右へ左へ煽られながら
しんどい上りをやっつける。
分岐から高速を越えるためにさらなる上り。今たらふく食べたところでゲフゲフ。
上りきってからは一転して下りだが、風に注意して慎重に。
T字路を左折して阿那賀の集落へ。再び鈍く上って、丸山の小さな漁港をすり抜ける。
ここから湊までの海岸線は防波堤が低くて、いまにも波を被りそうな感じ。
やったらめったら風が厳しい。そして寒い!
雰囲気は最果てといった具合で気分が乗る。
辰美の集落で進行方向が変わり、内陸に切り込むので風が少し楽になる。
湊からは県道31号にスイッチ。若干でかいトラックとかの往来が増える。
北上を始めたところで、再びピンクジャージのミニベロさんに遭遇!
「また会いましたね!」と声をかけると、ちょっとうれしそうに笑顔を返してくれました。
向かい風だけどお互いがんばりましょう!
コンビニを通過すると、赤ジャージのビアンキ乗りの人が休憩中でした。
慶野松原を過ぎてからはトランス状態。
向かい風に負けてなるものかと、無心でペダルを踏む(回すではなく踏む!)
鳥飼の鈍い上りも何なくこなし、ひたすら北上あるのみ。
都志のファミマでいったんトイレ休憩。
それと足に入れていたカイロが固まって痛いので取る。
足をモミモミしているとさっきの赤ジャージのビアンキ乗りの人が通過をしていった。
そろそろ自分もと準備をしてリスタートする。
五斗崎の上りが遠くに見え、そこに小さくさっきの赤ジャージさんが見える。
相変わらず好戦的な風が吹いているが、
足の窮屈なのが解消されて足が軽くなったのでペースを上げて進んでいく。
そうすると先行していた赤ジャージさんにグングン追いついていく。
明神崎でご挨拶してパスして、引き続きペースを緩めずに進む。
トランス状態に完全に入っているので、ここは無心でペースを刻む。
ぱしゃ君がかつてトラックにやられそうになった江井を越え、一宮〜尾崎〜室津と進む。
この辺は裏面エスケープルートがいくつも存在し、
県道から離れて海側の集落を抜けていく。(時々行き止まりのトラップもあるので注意)
北淡町に入るといきなりの雨!ここまで来てやめてくれ!
20分ほど降られて、寒い寒い。
とにかく一刻も早くフェリー乗り場にたどり着きたくて、ただただ無心で回す。
風はもちろんキツイ。日暮れになって寒さもつらい。
ずっと踏み倒してきたので足だってもう限界に近いはずだ。
でもそういった感覚がいつの間にか一切感じられなくなり、
ただひたすら続く海岸線の道だけをじっと見据えて、
まるで自分自身が自転車そのものであるかのごとく、前へ前へと進んでいく。
ここから何度も何度も島の舳先を巻いて行くのだが、
つぎのカーブを曲がれば明石海峡大橋が見えてくるだろうと思っても
なかなか出てこないという”じらし”上手な橋なのだが、
それをわかっててもやっぱり3回ほど裏切られました。
前はそれで心底失望してペースを落としていたのだが、
今回は「へっへ、またハズレか」と余裕があった。
今までこの区間がアワ1の中で一番精神的にキツイ区間だったはずだが、
トランス状態で一体となって走ったためあっという間だった。
ようやく大橋が見え、あとはフェリーの時間との戦い。
はっきりと時間は覚えてなかったが、00、20、40のどれかだから、
今からなら20に間に合うはずとさらにペースを上げる。
まちがって旧たこフェリーの乗り場で曲がってしまたりしながら
16:08に岩屋港に到着。残念Aながらフェリーは16:00ジャストで出港してた・・・


↓ついにお目見えの明石海峡大橋


次の便まで30分ほど時間があるので待合所で仮眠。
寒くて仕方がないので、一切合財を着込んで缶コーヒーで暖をとる。
16:40発のフェリー。やっぱり係りのおっちゃん態度よろしくない。
フェリーに乗り込んで引き続き仮眠と思ったが、きれいな夕焼けに見惚れる。
すばらしい夕陽が労をねぎらってくれました。
降りがけにマウンテンバイクのご夫婦に声をかけられる。
ようやく無事に本土に帰還し、ひとまず安堵。
しかしまだ終わったわけではない。まだあと60kmあるので油断は禁物。


↓日暮れの岩屋港


↓サンセット


夕暮れも間近なので、日が暮れるまでには須磨の渋滞区間を抜けておきたいので急ぐ。
が、この時間、R2は相変わらず垂水〜須磨までの区間は大渋滞。
大渋滞の脇をスルスルと慎重に抜けていく。なんとか日没までには難所を抜ける。
今日は須磨から山手幹線方面へは曲がらず直進。
つい昨日来たばかりの鉄人28号まで戻ってきたころにはすっかりお腹が減り、
宮本むなしで鶏のコチュジャン炒め定食をがっつり。おかわり6杯もしてしまった。
そこからひたすらR2。
住吉の下りで背後にローディーさんに着かれたので、手信号を出す。
信号待ちでご挨拶すると、レオパードカラーのええトレックさん。
仕事帰りらしく、途中で先頭に出て曳いてもらう。
が、気合入りまくりの38kmオーバーでの曳きで、こちらはフラッフラ。
そして、その曳きについていこうとペダルを踏み込んだせいか、
クリートが潰れてしまい、なかなかクリートがはまらなくなる・・・
遅れまじと、片足がクリートにはまらないままひたすら付いていく。
芦屋川を少し過ぎたところでトレックさんとはお別れ。
気をつけて帰ってねと闇へ消えていかれました。
すでに250km走ったあとの高速巡行は、最後の体力を絞られる感じでしたが、
集中力が切れていたので、気合入れなおしてもらってありがたかったです。
さて、左足のクリートが全くはまらないので、信号毎にてこずって危ない。
仕方がないので停止時にはいつもと逆の右足のクリートを外すようにするが、
こうすると車の居る側に足を付くことになるのでちょっと怖い。
集中をしてストップ&ゴーを繰り返す。
いつもなら御幣島で十三方面へ曲がるのだが、十三は難儀なので
R2で淀川を渡り、淀川沿いにダラダラ帰る。


懸案だったコスカボでのロングライドもなんとか無事に完走。
所要時間はイーストンの時と全く一緒。
ということはロングライドでは別にホイールの重量はあまり関係ないちゅうことです。
ただし帰った後の疲労度はかなりのもの。
これだけ全身筋肉痛なるのはいつぶりだろう。
今日はあえて向かい風の中ケイデンスを捨てて、重いのを踏んでいったというのもあるが
足は確かに削られるのかもしれない。
でも帰ってからいくら疲労しようが、走りには関係がないし、
これで300km、1500m程度のロングライドなら普通にコスカボ普段使いのメドが立った。