記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

自走しまなみライド 第1区間(大阪〜明石〜姫路〜赤穂〜岡山〜福山〜尾道)

ようやくブログ版も後追いスタートします。
またまた長い道のりになりそうです。


12/20(金)。
前週から無性にしまなみ海道を走りたくなり、いろいろとプランを練る。
かなり気温も冷え込みが厳しくなってきてはいたが、
まだ勝機ありということで2013年を締めくくるライドとして決行する。
金曜日の晩に出動するはずが天気予報にはなかった冷たい雨が降り出す。
これではどうしようもないので1日ディレイすることにする。
この週は連休で、最終日を完全OFF日に設定していたので、
1日ずれ込んでもどうにか間に合うのだ。
翌日出発するとしたら、
どうせなら明るいうちにハイライトのエリアを走れるように
時間を調整することにして、はじき出した結果16:30出発を予定する。


12/21(土)
奥さんも休みで家族で色々過ごす。
雨が降りやむ気配がなく文字通り雲行きが怪しい。
雨が止んだとしても、これはしばらくの間は
ウェットコンディションを覚悟せねばなるまい。
昼から仮眠をとり、16:00に起床するが雨がまだひとしきり残っていて踏み出せず。
天気レーダーとにらめっこすると、最初の2,3時間は雨の可能性があるが、
翌日、翌々日は晴れる予報。
しょっぱなに濡れるのはかなりダメージがあるのだが、
それだけのことでDNSはあまりにもったいない。
色々と準備をして18:30にいよいよ出動する。
奥さんと娘に見送られての出発。無事に帰ってくるよ。


当初16:30出発のスケジュールのまま飛び出したので、
この2時間のタイム差をどうにか序盤で挽回していきたい。
できれば日没になる前にせめて今治にたどり着いておくためだ。
出動後、雨が降ったせいか気温が低く感じられるが、幸い雨はやんでいる。
西向きの風が少し強く吹いている。
淀川左岸を疾走し、淀川大橋からR2ハイウェイの乗る。
路肩はウェットコンディションで、かつ雨のせいで玉砂利が浮いているためプチプチする。
いつもより時間が早いからか、交通量が多い。
だが、これ幸いとばかりに向かい風を打ち消してくれているので、
それに乗じて35kmペースで上げて序盤からタイムを稼いでいく。
杭瀬の交差点で北側から折れてきたローディーさんに挨拶。
すぐにぶっちぎって、疾走していく。今日は脚がいい感じだ。
玉江橋から危険な尼ゾーンに突入。
時間帯的に難しく、バスの連なりに、タクシーの強引な出入りがあり、
思わずストップしてやり過ごすというような状況。
そのうちに先ほどのローディーさんが追いついてきたので、
手信号を出したりせわしなく。
どうにかこうにか尼ゾーンを脱し、再びペースを上げて進んでいく。
武庫川の下りを利用してさらにペースアップをし、
そのまま西宮のどストレートを駆けていく。
西宮駅のあたりで阪神バスが登場し、バトル勃発。
このバスが、自分が先行しているところをわざわざ被せるようにして
バス停に飛び込んでくるのでいまいましい存在。
行き先を見ると神戸税関とある。長い戦いになりそうだ。
そのまま抜きつ抜かれつで芦屋まで来たのだが、業行橋の下りでどーんと離される。
ようやく面倒から解放され、自分のペースを取り戻して進んでいく。
そうしてノーストレスで進んでいたのだが、
どういうわけか先ほどのバスとの距離がどんどん縮まっていく。
そうして甲南山手のところでついにバスをパス。
再びバスとのバトルは面倒極まりなくので御免こうむりたい。
ということで東灘に向けての上りでアタックをかけて引き離す。
そこで勝負あり。この後、バスに追い抜かれることはありませんでした。
バスとのバトルに乗じて、うまくペースを上げることができたため、
神戸まではかなりい順調なタイムで来ることができました。
神戸には特に用もないし、まだ補給するほど消耗していないので、
このままペースを保ってできるだけ先行することにする。
いつも少し面倒な七宮の分岐もうまく車の切れ目を見つけてR2へ入る。
若宮から須磨海岸ラインに入ると、待ってましたとばかりに向かい風の応酬。
水族館のところからやんちゃなマウンテン乗りにバトルを仕掛けられるも
落ち着いて処理をしてJRの乗越でズバッとパスして、須磨に到達。
そこから先のシーサイドラインも向かい風に抗いながらペースを守る。
ようやく工事がひと段落したのか、以前に比べて走りやすくなっていた。
この辺まで来るといよいよ空腹を感じ始めてきた。
が、中途半端なところなのでこのまま少し我慢をしてとりあえず明石を目指す。
ライトアップにきらめく明石海峡大橋をくぐり、朝霧ではR2直進。
そうして明石に到着したのが21:30。
予定では補給も含めてゆっくり4hかけるつもりが、
やっぱりというかペースを上げてしまって3hで明石到達。
これで最初の2hの遅れだったのが、1h取り戻したことになる。


小腹が減っているので、例の便利じゃないローソンで補給品を買い込み休憩。
携帯を取り出そうとポケットを探っていて、驚愕の事実が発覚!
なんと、携帯がない!うそ、まさか、そんな。よりにもよって。
携帯がない!!
落としたわけではないことはすぐに分かった。
いつもポケットに入れるものの順番があるのだが、
レインウェアがいつもと違う位置に収納できたのでどうも違和感を感じていたのだ。
しかし、あれだけ準備をして、何度もチェックをしたはずなのに…
しかもなぜ携帯を…不覚。ホンキの不覚。
これでは誰にも連絡が取れないばかりではなく、写真1枚すら撮れない。
そんな状態ではさすがにライドを続行するのは不可能だ。
仕方がない…取りに帰るしかない…無念…
しかしこんなことでライド自体を取りやめるなど悔しすぎる。
今できるのはできるだけタイムロスを最小限にとどめること。
早速公衆電話を発見し、自分の携帯に電話をすると奥さんが出た。
聞くと、奥さんはお見送り後に家に戻ると携帯をすぐに発見し、
自分を追いかけてくれたらしい…すまぬ…
とりあえず迷惑ついでに、JR大阪駅まで携帯を持ってきてもらうようにお願いをする。
大阪駅までなら、改札で携帯をピックアップして
すぐに取って返して電車に乗ればよくなる。
大阪駅輪行をばらして、家まで自走し、再び輪行につめる分をカットできるのだ。
手はずを整えたら、すぐに輪行の準備をし、大急ぎで新快速に乗り込む。
本当なら15分ほど補給休憩をするつもりだったのだが、その分を電車で済ませておく。
さらに、姫路の手前で15分休憩する予定を省くことにして、
とにかく電車では補給と休息、できることをしっかりやっておく。
大阪駅について改札へ行くと、奥さんがすでにスタンバっていた。
さすがにあきれ顔である。申し訳なし…
奥さんには頭が上がらんヨ。


↓フリダシに戻る〜@@@


携帯と、おにぎりを2つもらって、大急ぎで神戸線のホームへ駆け上がり、
新快速に飛び乗って明石までバックする。
さすがにこの時期の遅い便はギュウギュウで、大きな荷物を持って肩身が狭い。
本当ならもう一度最初からリスタートしたいところだが、
さすがにそれでは大幅に予定が狂ってしまい、時間内に帰宅できなくなる。
明石まで走ったのだから、明石からリスタートすることにする。
うーん、そうはいっても、なんかバツがついたようでいけない。
と言ったところで今更どうしようもない。
そんなこんなで明石に戻ってきたのが23:00頃。
結局、この時点でせっかく稼いだタイムをすべて吐き出し、
2h遅れのフリダシに戻ってしまった…
それもこのあと2回の補給をすっ飛ばしたとしての話。
しかし、とにかくやるしかない。


大急ぎでリスタートの支度を済ませ、
電車での休息十分とばかりに序盤からペースを上げていきます。
R2を進み、和坂を駆け上がる。
西明石でR250へと入る。
さすがに徐々に冷え込んできたが、ラッキーなことに西風はそれほど強まっていない。
真っ暗なR250をひたすら踏んでいく。
R250は道幅も広く走りやすい快走路なので、ここが勝負どころとペースを刻む。
もう頭の中はタイムを刻むことでいっぱい。こんな状況は我ながら珍しい。
播州大橋で加古川を渡ったのは確か日付をまたぐまでだったように思う。
このままの勢いで曽根までの区間を走りきる。
こんな寒空の中、ただなんの面白みもなく黙々とペダルを回す。
なんてストイックだ。
曽根でR250の狭小区間に突入する。
ここまでちょっとがんばりすぎたこともあり、少しペースを落としていく。
さすがにこの時間ともなると交通量はほとんどない。
高坪山の短い丘越えをし、永世橋を渡ったら、一気に幅広の道となる。
再びペースを上げてひたすら西を目指す。
思案橋でR250方面へ折れると、工場地帯へと突入し、
路肩は見えない凸凹で走りづらくなる。
網干大橋にたどり着いたのが1:30ごろ。
ここまでのがんばりで30分ほどはリカバリーに成功。


揖保川


網干大橋は渡らずに、カキオコライドでも使用した揖保川沿いの道を進む。
夜間で明かりがないため、土手道はなかなか道の切れ端がわかりづらい。
特に対向車のライトを浴びると怖い。
うかつに路肩へ寄りたくないという気持ちが働くので
無意識にセンターに寄ってしまい、対向車に接近してしまう。
ペースを落として慎重に進む。
王子橋をやりすごし、その先に新しくかけられた橋を渡って、県道441号に入る。
卜部のドンツキを右に折れたら、若干斜度のある短いのぼりをこなす。
反対側へ下り、山津屋を直進して県道442号を進む。
少し山間のアップダウンをやっつけて、JRをまたぐ手前の辻を左折し、
相生市街へと続く裏道を進む。
向陽台を抜け、新境橋で県道64号に入る。
そこからなぜかパトカーが真後ろにべたつきで付いてくるので、ちょっとビビる。
いやいや、決して怪しい者ではないですヨ!(十分怪しいって)
結局そこから道の駅までずーっと、追い抜くわけでもなく追跡されました。
道の駅あいおい白龍城に到着したのが2:15。
気温はとても寒いのだけど、ここまで走りつめてきて喉がカラカラだったので、
思わずファンタグレープに手を出す。
寒いのでスタンディングでジダンダを踏みながら手持ちの補給品を摂取し、
高取峠越えに臨む。


↓ベーロン城


しばしの休憩ののちリスタートし、R250をトレースしていきます。
工和橋を渡って高校の前を過ぎると、上り区間がスタート。
といっても大した斜度はなくダラダラと。
走り屋とかいたら嫌だなあと思っていたのだが、そんな心配もないほど交通量がない。
外灯もなく、むしろほどほどに車が通ってほしいと思うくらいに暗い。
途中の公衆電話のあるあたりで、いきなり真上の茂みがガサガサと騒がしくなり、
ちょっと焦ります。
えっほえっほと自分の息遣いと、チェーンの音だけが鳴り響く峠道を上る。
高取峠のトップを取ったのが2:25のこと。


↓高取峠


そのまま反対側へと下っていくが、微妙にでこぼこしたゼブラが敷いてあり、
しかも路肩の具合がよくわかりにくいので、慎重に下っていく。
放っておけばどんどんペースが上がるのだが、
さっきの不審な茂みの一件もあり、飛び出しを警戒して慎重に下りきる。
さすがに顔面を直撃する風が辛くて、冷える冷える。
下りきってすぐに坂越橋で千種川を渡り、R250を外れ直進して、
坂越からJRをまたいでいつもの裏道へ。
ちょっとおトイレを拝借するため播州赤穂駅に立ち寄る。時刻は3:00。
リスタートして、そのまま裏道を使い、交番のところでR250に復帰。
新田のところの電光版では気温1度と出ていた。寒いわけだ。
徐々に赤穂の市街地から外れていき、わびしくなっていく。
天和の辺りから1発目の上り発動。ここは短いので勢いで抜けていく。
一旦反対側の福河の集落に下ったら、すぐに2発目の上り。
こちらは斜度も少しあり、長めの上り。
えっちらおっちら無理せず上っていくが、
どこかで犬の遠吠えがして気が気でなく、思わずペースも上がる。
そうして上りきったところが兵庫/岡山県境。
時刻は3:20。辺りは真っ暗闇である。


岡山県突入


そこから緩く長いダウンヒルを開始する。かいた汗が速乾で体を冷やしていく。
昼間が大行列であろう「たまちゃん」の横を通過し、
日生駅に到着したのが3:30。
上りを3つ挟んだので、喉が渇き、駅の自販機でビックルを買って一気飲み。


↓約1年ぶりの日生


ひっそりと音のない日生港を後にし、ゆるかやな木生峠を越える。
緩く下りきると岡山ブルーラインの入り口である備前ICがあり、そこをくぐる。
この道は自動車専用なのだが、せめて片上大橋だけでも通行可能にしてくれたら、
それだけで少しは岡山が近くなるんだけどなあ。
と言っても始まらないので、引き続きR250をトレースする。
静かに凪いだ夜の海というのも独特の味わいがある。
海辺を抜けて、片上の集落を抜けていく。


そうして伊部からいよいよR2に入る。
ここまではほとんど車と言う車もいなかったのだが、
さすがに西日本を代表する幹線道路。
大型トラックやらトレーラーが数珠つなぎで、狭い狭い道を滑走しているではないか。
伊部から長船までは周り道がないので(本当はあるにはあるが夜間は難しい)、
その区間はこのR2を我慢して切り抜けるしかない。
ロングライドをしている以上こういった危険を冒す場面は当然出てくるのだし、
やるっきゃない。
真横をかすめていくトラックの列にいちいちビビりながらとにかく全力疾走。
でかいのが来るたびに気流が一気に乱れて吸い込まれそうになったり、
弾き飛ばされろうな感覚になるが、そこを冷静にマシンの挙動を制御して進む。
とにかく集中を切らさずに進む。
途中から路肩の幅も普通の道よりも若干広く取られるようになり、少し安堵する。
が、路肩はダートのように荒れ気味なので慎重に進んでいく。
香登を過ぎてしばらく行くと、道は吉井川の土手道となる。
備前大橋で川を渡ったら、いよいよ岡山市街まで15km。
もうしばらくだけR2を我慢して、岡山バイパス入り口でR250へ入る。
そこからは交通量も減り、大型車は目に見えていなくなった。
ただ、この道も昼間は大混雑する道で、路面状況は相当悪くガタガタと走りづらい。


冷え込みの厳しい朝までに海部や山間部を抜けて、
岡山・倉敷の市街地へと入っておきたかったので
ここまで補給らしい補給をせずにひたすら走ってきたせいで、
この辺で急にハンガーノック状態で、見る見るうちにパワーダウン。
どうにか残り10kmを切った岡山駅まで持ちこたえようと思ったが、
消耗が激しすぎるため、上道のローソンに思わず飛び込む。
白むすびにインスタント味噌汁、それに羊羹を買ってとにかく食べる。
止まると恐ろしいほどの寒さがよみがえり居ても立っても居られない。
大急ぎで食べ終え、体を温めるためにとにかくすぐに動く。
補給の効果はすぐに表れ、体が動くようになってきた。
百間川橋を渡ると、いよいよ岡山の中心部に突入。
こんな早朝なのに、部活動の学生のチャリンコ集団とすれ違い、挨拶される。
若いっていいなあ。
古京でR250はお役御免で、旭川を渡り、県庁前を通って岡山駅到着!
時刻は5:35.10分だけすでにあいている駅ビルの入り口に入って休憩。
ようやく岡山まで来た。でもまだ180kmしかクリアできていない…
しまなみ海道の玄関口である尾道まであと80km。遠いなあ。
しかしここまでで2hの遅れを1hまで回復することができた。


岡山駅


10分ほどの休息ののちリスタート。
駅から西側にある連絡通路を伝って線路の西側に移動。
県道242号に入って西進を開始する。
まだまだ周りは薄暗く、交通量もまばら。
幅広の道をノーストレスで進んでいく。
笹ヶ瀬川をひょいっと越えていくと、道は新幹線の高架下の道になる。
1本南を走る県道162号と比べてこちらの方が交通量も少なく走りやすいのだが
新幹線直下の道特有の信号地獄にはまる。
何度も赤信号で足止めを食らって思うようにペースが上がらず、
そのせいで体が温まらないので非常に寒い。
吉備路の冷え込みもなかなかツライものがある。
ようやく県道389号へと進み、平野部をひた走っていくと、
うっすらと背後の空が白み始める。
朝の気配を背中に受けながら倉敷の脇をかすめていく。
放射冷却の影響か、夜中よりも朝方になるにつれて寒さが一層厳しくなる。
寒い寒いと嘆きながらもひたすら郊外の人気の少ない道を走る。
県道60号を進んで船穂橋に到達。高梁川を渡っているとようやく朝を迎える。
右岸へと渡り、そのまま土手道を南下に転じる。
JRとR2玉島BPを相次いでくぐり、霞橋西詰に到着したのが7:00。
寒い。そしてそろそろ眠い。


高梁川で朝を迎える


↓ツラすぎて死ねる…(霞橋にて)


霞橋でR429に入り、玉島の市街地を西へと抜けていく。
そろそろ空腹を感じてきて、ちょうど朝モスがあって入ろうかと思ったのだが、
ここでイートインしたら確実に寝落ちして時間をとられそうなので我慢。
そのまま竹川橋でR2に合流する。
R2はこんな時間からすでに渋滞気味なほどに交通量が多い。
もう何年やっているのかずっと道の拡張工事をしていて、
路肩が狭く非常に難儀。
金光の小さなトンネルを抜けると若干の上り。
上るのはいいが反対側へ下る時の身を切るような冷たさに絶句。
腹も減っているし、寒いし、もう我慢ならないと目の前のセブイレに緊急イン。
カップヌードルカレーとおにぎり、それから眠気覚ましのレッドブルを注入する。


しばしの休憩ののち再びR2に復帰。
相変わらず交通量が多く、デカい車もビュンビュン。
鴨方から里庄まで緩やかな上り基調でかつ向かい風で思うようにペースが上がらない。
昨晩からずっと寒さにさらされて体が言うことを聞いてくれない感じ。
とにかく冷えが体の芯まで取りついている。
ちょっと厳しい時間帯だなあと思っていたら、
ものすごく回しているマウンテンの人に軽快にパスされてしまう。
さすがに追走する元気もなく見送り、温存モードで走る。
長い下りを下りきるといよいよ笠岡市街に突入。
なぜか路肩が砂利だらけで非常に走りづらい。
伏越のトンネルを特攻でしのぎ、笠岡駅の前を通過する。時刻は8:30前。
大型ショッピングモールを過ぎたところで、交通量の多いR2をはずれ、
裏道に入るため運河を渡り、大干拓地であるカブト町を突っ切る。
が、ここの道は自分が知っている中でもっとも轍のひどい道で、
まるで道路がぐにゃりと捻じ曲げられているかのような有様。
そのウェーブをうまく乗りこなしながら進んでいたのだが、
途中でリアの挙動に違和感を感じる。
ああ、嫌な展開だなあと思っていたら、
リアからシューっという明らかに空気が漏れている音がする。
しかしここは一直線の道の中間で、立ち止まれるスペースがないため
だいぶ先に見えている交差点までどうにか乗りこなしていく。
そのうちにリアがズルズルと滑り出し、完全に空気が抜けてしまった。
注意はしていたのだが、パンク発生である。
お急ぎでリペアをするものの、
せっかく取り戻したタイム差を再び吐き出すことになる。


↓笠岡の干拓地にてパンク発生


リスタートして、残りの轍区間を慎重に通過し、干拓地を抜ける。
県道3号に入って、工場地帯を進む。
以前ここで全然おかしな道に入ってタイムロスをしてしまったので注意して進む。
そうしてちょっとした丘を上りきって、いよいよ広島県突入。


広島県突入!


写真を撮ってすぐに反対側へ下ると、
前方から干拓地へのトレーニングに出かける地元ローディーさんがたくさん走ってきて
それぞれにあいさつを交わす。
ドンツキを左折してJFE村へと進む。
一大工場地帯を抜けると福山市街へと入っていく。
ごにょごにょと市街地の間を抜け、
駅前あたりで、いつの間にやら巨大化したR2に復帰する。
片側3車線ほどもあるデカい道なのに、これでもかというくらい車が渋滞している。
その脇をスルスルと抜けていく。
このまま南下して鞆の浦に寄り道すプランにも大いにそそられるが、
ただでさえ遅れが生じているので今回はやめておく。
神島橋で芦田川を渡り、混雑するR2をもう少し我慢の走行。
赤坂BP東口でR2を外れて右折し県道54号に入る。
この頃は喉がカラカラで近くにあった自販機でしばし休憩。
JRをまたぎ並走区間に入る。
R2BPをくぐるあたりまで鈍く上って、そこから松永で一気に下る。
ここはいつも前方がぱあっと開けていえるのでワクワクする。
R2は松永の市街地を遠巻きに高台で進んでいく。
若干のアップダウンをすませて、いよいよ海側へと下り、
沿岸部をなぞりながら進んでいくと…
尾道キター!!
いよいよ尾道の街並みが見えてきました。
玄関口である尾道大橋のたもとで写真を撮る。尾道まで来た実感がわいてきます。


尾道キター!


時刻は10:20。予定時間よりも30分遅れての到着です。
もう少しR2を進み、防地口から商店街の方へ切り込む。
もう少しで「むらかみ」が開店する時間だが、
待っていられないのでお好み焼きは断念。
そのまま商店街を進んで進んでお目当ての「パン屋航路」さんへ。
以前福岡まで走った時にたまたま見つけ、
また尾道による際はぜひに再訪したいと思っていたパン屋さんです。
関西もパン屋さんは豊富にありますが、
自分はダントツにここが一番おいしい思います。
パンの種類も豊富で、しかも普通とはちょっと違う工夫とか
素材の組わせなどもあり、とにかくクオリティが高い。
お店の雰囲気も港町・尾道にもマッチし、お店の方もフレンドリーで言うことなし。
前回訪れた時は時間帯が悪くて品ぞろえが悪かったのだが、
今回はばっちりで、種類の多さに迷いに迷った挙句、
4つもチョイスしてしまった。
お店の人に、いきさつを話して、
今日は絶対立ち寄るつもりでしたと話すととても喜んでおられました。
また、次も尾道に来た際は立ち寄らせてもらいます!


↓パン屋航路


時刻は10:40。
膨らんだパン袋を片手に、商店街を突っ切り尾道駅前に出ます。
フェリー乗り場のところで写真を撮って、少し休憩をしようと思ったのだが
ちょうどフェリーが来たので、渡りきってから休憩することにします。
(といってもフェリーは随時ピストン運航しているので慌てなくてよかったのだけど)


尾道にて


とにもかくにも尾道までやってきました。色々あった〜。長かった〜@@
でも、まだようやくしまなみ海道のスタート地点に立っただけ。
ここからが本番です。
体はもうボロボロですが、ローディー憧れの地を目の前に気持ちは高らかに!
ということで、つづく…