記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ポンポン山

腕は折れても心は折れず(3回目)。
日曜日、仕事の合間を縫って近場のお山へ。
六甲は毎年この時期、すごい混雑と毛虫地獄なのでパス。
左手が使えないので、岩場やガレ場は難しいので、そこそこイージーなお山。
そういえばうちのカメラマンさんが、
写真がなくて困っているが、
かといってわざわざ撮りに行くものなあと言っていた
ポンポン山に向かうことにした。


すでにお昼も2時を回り、大急ぎで支度をして電車に乗り込み、
阪急高槻駅で下車。JRの方まで歩いて行って、そこから高槻市営バス
20分ほどで終着点の上の口バス停にとうちゃこ。
ここまでは山を宅地化した住宅地が続くが、
この峠を越えると一気に山里の風景になる。
時刻はすでに15:30になろうかとしていて、かなり遅めのスタート。
まあポンポン山だし大丈夫でしょと甘く見ていたら、
登山道の入り口に立つ標識に、8.3kmの表示…
単純に行って帰ってで16kmか、結構ある。
まあ随分日も高くなってきたし、最悪暮れてもナイトハイクの練習になるだろう。
いつもこんな感じだなあ。


↓上の口バス停


↓ポンポン山まで意外とあるなあ


県道を外れててくてく進んでいくと、前方には新名神が絶賛工事中。
工事用の道路を横断し、鳥居の立つ山道へと向かう。
ここは本山寺TTコースですね。
序盤はくねくねと比較的フラットな道が続き、
そのうち西国三十三カ所の神峯山寺にたどり着きます。
ここまでは結構ハイカーさんや参拝客が多くいます。


本山寺TTコースを上がっていきます


↓神峯山寺


賑わう境内を横目にさらに大きくカーブを切りながら先へ進みます。
途中、川久保集落との分岐を過ぎて、本山寺へ直進。
徐々に斜度が上がっていきます。
道のわきには「クマ出没注意」の看板。
まさかと思うが、つい先日も豊能町で捕まった熊のニュースをやっていて、
この辺りはツキノワグマの生息域らしく、
それなりに注意が必要なのだ。


↓ク、クマ!?


本山寺参道へ


本山寺


そこからダラダラと駐車場までは単調な舗装道を進む。
駐車場から先はググググっと斜度が上がり、
膝に手を付きながら進む。
1丁ごとに目印が打ってあって、数えながら進む。
ようやっと本山寺の入り口に達した時には汗びっしょり。
せっかくここまで登ったのにスルーはいけないと思って、
ちょっと寄り道して境内へお参り。


本山寺


本山寺


境内の裏手からもトレイルが伸びていて、
裏道を伝ってポンポン山へ続く本線に合流。
ちょうど反対側から山伏さんが速達されていてご挨拶。
この辺りまで来ると、森も深く静かでなだらかなトレイルが続きます。
雰囲気的には少し前に行った京都・滋賀県境の山域にすごく似ています。
途中天狗杉という大木がある以外は、特に目印という目印もなく
山歩き開始から1時間40分ほどで標高678m、高槻市の最高峰ポンポン山に到着。


↓本殿の裏手からトレイルに入る


↓天狗杉


↓静かで穏やかなトレイル


ポンポン山といえば、このネーミングがやはり気になるところですが、
別にタヌキがいるわけでもなく、
この山を歩くとポンポンと足音がこだまするからというのが
云われと言われています。(諸説あり)
大昔に来たときはこの山は眺望がほとんどない地味な山頂だったかと記憶していたのだが、
意外と見晴らしがよく、山頂には木のベンチなども設置されている。
後で調べたら、どうも地主の断りなく、常連の悪質なハイカーが木を伐採して
こうなってしまったらしい。(器物破損で被害届も出ているそうで)
元の姿に戻るには30年以上かかるらしく、
限られた人間の勝手によって自然が壊されるのはどうも悲しいですねえ。
この日はお天気は良いのだが、少しかすれ気味でした。
とりあえず写真をバシバシ撮って下山を開始します。


↓標高678.8mのポンポン山


↓恒例のポーズ


↓東側の眺望


時刻はすでに17時。夜が迫る前には下山せねばなりません。
一番手っ取り早いのは善峰寺へ出ることだけど、
そこから駅までのロードが長すぎる。
色々思案して、島本町を抜けて、水瀬川駅か大山崎駅へ向かうことにする。
まずは山頂を降りてフラットなトレイルを伝って釈迦岳へ。
眺望もなく、目印がなければ山頂とも気づかない場所です。


↓分岐を直進


↓鉄塔


↓標高630.8m釈迦岳


ここから再び静かな山林へ入っていくのだが、
周辺でひっきりなしにガサゴソ音がする。
もしや熊?と慌てるのだが、
よく見ると鹿があちらこちらへと逃げ惑っている音でした。
この後何度も何度も鹿がぴょんぴょんと出現します。
大杉というところの分岐を左に折れ、
ずんずん下っていくと県道79号に出ます。
ロードを少し歩いていくと、おおさか自然遊歩道の看板があり、
キャンプ場の脇を抜けてギロバチ峠というところに入っていきます。
遊歩道は崩落などで通行止めになっていて、
ひとつ別の谷に取り付けられた迂回路を進みます。
この道はどうも大昔に捨てられた廃道のようで、崩壊の激しい道でした。
そろそろ日も弱くなり、誰も全くいない山中を黙々と進み、
ようやく柳谷TTコースに出ました。
そこからはロードを淡々と歩いて、阪急水瀬川駅にてゴール。
思ってたよりも歩きました。


↓県道79号に出る


↓シカだらけだ


↓柳谷TTコースに出る


↓阪急水無瀬駅にてゴール


<山行スケジュール>
14:47JR高槻駅北口⇒15:18上の口バス停15:20⇒15:30神峰山寺⇒15:45川久保分岐⇒
16:15本山寺16:20⇒16:35天狗杉⇒17:00ポンポン山17:10⇒
17:20おおさか環状自然歩道分岐⇒17:30釈迦岳⇒17:40大杉⇒18:00早尾神社
18:10ギロバチ峠⇒18:40尺代⇒19:15阪急水無瀬駅