記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

摂津ポタ

いつぞやのポタリング

緊急事態宣言下で、おおそれと遠征もできないが、

体力維持のための運動は欠かせないので、近場をぶらり。

この日は、正雀・相川エリアへ。

 

淀川を渡って、淡路界隈を抜けて、神崎川へ。

この辺りは相川の地名の通り、

いくつもの川や水路がう複雑に交差する一帯。

淀川から分岐してきた神崎川と、

北摂から流れてきた安威川が合流するところが

まさに相川です。

 

このちいさなデルタ地帯に設けられた相川の街は、

実は駅を中心に放射状に街路が敷かれ、

かの田園調布のように整備されています。

これは鉄道会社がこの地の宅地販売の戦略として行ったのですが

実はこれは阪急ではなく京阪の業績です。

なぜ、阪急京都線の駅前なのに、京阪?と思われるかもしれませんが、

実は、現在の阪急京都線は、もともとは京阪の路線でした。

(実際には京阪の子会社・新京阪電鉄

戦時中に、陸運調整法により、京阪と阪急は強制合併されられ、

戦後に再び分離する際に、

なぜかもともと京阪の路線であったはずの新京阪線

阪急側に譲渡されることになりました。

これにはいろいろな説がありますが、

勢力に勝る阪急側が半ば強奪するような形で接収したというのが有力になっています。

 

現在の阪急京都線が京阪の者でったという名残は今もいくつかあり、

相川駅を出てすぐ西側、安威川に架かる橋の名は、新京阪橋です。

また、阪急の主要3路線が並走する十三~梅田区間で、

唯一京都線だけ中津駅がないのも、もとは別々の路線が並走していたからです。

 

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さて、相川の東側へ戻り、井高野方面へ。

ここは安威川と並走するように、高槻の芥川から引かれた水路が並走します。

なぜ、一本の河川に合流させないのか、色々な事情があると思いますが、

水路が並走したり合流したり、あるいは水路が水路の上を横断したり、

細かい水路が網の目のように張り巡らされていて、この辺りは実に面白い。

それだけこの辺りでは、農作用に水が重要だっただろうが、

逆にこれほど土地の低く緩い地盤の地で、治水的には問題ないのだろうか。

それぐらい水路の街といってよい。

 

ひとつ面白いのが、淀川を除いて、

この界隈ではもちろん、北摂最大の川・安威川は、

淀川水系に属しているのだが、直接,淀川に流れ込んでいないのだ。

安威川京都府亀岡市の竜ヶ尾山辺りを発端とし、竜仙峡を流れた後、

茨木市を南北に貫いてから新幹線と並走し、

相川で神崎川と合流,最後は中島川となり大阪湾へ注ぐのだ。

この辺りの河川、例えばお隣の高槻を流れる芥川なども、

残らず最終的には淀川へと吸収合併するのに、なぜ安威川だけ???

この川は昔から治水に難のある川だったが、であればなおさら、

淀川に繋げた方が何かとよいはずなのだが…

完全に意図的に淀川には接続していない。

 

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さて、安威川をなぞっていき、

近畿道大阪モノレール・中央環状の大動脈をくぐると、

そこに今回のお目当ての目的地、新幹線公園があります。

ここには初代0系新幹線が展示されています。

またその横には広大な鳥飼新幹線車両基地があり、

フェンスの向う側にはいくつもの新幹線がズラリ。

もう少しよく見えればいいのだけど…

 

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車両基地の東側は、新幹線がグラウンドレベルで走る区間で、

真横の道から、滑走する新幹線を体感できます。

写真を何度もトライしますが、ほんの一瞬なので難しい!!

 

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そろそろ帰路につきます。

いったんダイキンの広大な工場をひとまわりしてから、

鳥飼大橋の西側に新たに設けられた歩道を使って対岸へ渡る。

途中で定番おやつも忘れずに。

 

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