記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

アルプス最終戦 笠ヶ岳

日本アルプスの冬支度。
早いところはすでに先週の連休で、
遅いところでも今週末にはどことも小屋閉め。
ということで、混雑するオーラスを避けるために
金曜日に代休をもらって、
1泊2日で、今季アルプス最終戦
向かったのはずっと憧れ続けていながら、
なかなか足の向かなかった笠ヶ岳


↓標高2897mの笠ヶ岳


笠ヶ岳


激坂で有名な笠新道はうわさにたがわぬハードトレイル。
標高差約1500mは伊達じゃない!
斜度がきついというよりもとにかく長く、
同じようなジグザグが延々続く消耗戦でした。
樹林帯を抜ける1920m付近までの第1ラウンド、
そこから杓子平までの激坂区間の第2ラウンド、
そして杓子平から抜戸岳までの第3ラウンド、
そして稜線を伝って笠ヶ岳山荘までの第4ラウンドの4回戦制。
とくに杓子平までのところは、
もうそこに見えているのに全然詰まらず、本当に消耗しました。


ただ予想と反し、途中から
お向かいの槍穂高の眺望が素晴らしく、
背中を押されるような感じでした。
そして杓子平に上がり切ってから見上げる笠ヶ岳雄大さ!
山頂からの眺望もパーフェクト。
向かいの槍・穂高はもちろんのこと、
南へと続く、焼岳・乗鞍岳御嶽山のトリオ、
その奥のでは中央アルプス南アルプスが折り重なるようにして連なり、
甲斐駒の脇に寄り添うようにして富士山。
翻って北側を見ると、
黒部五郎岳薬師岳、三俣蓮華岳双六岳、赤牛岳といった面々、
はるか奥に立山までずーっと抜けている。
そして左に見えるはなんと能登半島富山湾
富士山をはじめ日本の高さベスト20の山が全部見えて、
しかも海まで見える山はそうそうないと思います。


↓槍・穂高の絶景!



黒部五郎岳薬師岳の後ろに、能登半島富山湾


なんといってもお天気が
今までで一番良かったと思えるほど素晴らしく、
白山に沈む夕焼けや、
夜闇に浮かび上がる富山平野の明かり、
北穂高岳の裏から浮かび上がる朝日のまぶしさ。
どれをとっても完璧でした。


↓白山に沈む夕焼け


↓北穂から上がる朝日


↓完璧な秋空


朝晩はなかなかに冷え込み、
水道は凍結して使えず、
山上は確実に冬を迎えています。
名残惜しさもひとしおですが、
素晴らしい今季最終戦でした。


↓山行ルート


<1日目:山行6時間05分>
9:00新穂高登山指導センター⇒09:05登山口⇒09:25お助け風穴⇒
09:45笠新道登山口10:00⇒10:30・1700m地点⇒10:45・1800m地点⇒
11:00・1920m地点(中間地点)11:05⇒11:40・2100m地点⇒
11:55・2200m地点⇒12:50杓子平13:00⇒13:55笠新道分岐⇒
14:00抜戸岳14:10⇒14:12抜戸岳分岐⇒14:40抜戸岩⇒
15:05笠ヶ岳山荘15:40⇒15:50笠ヶ岳16:20⇒16:30笠ヶ岳山荘


<2日目:山行3時間45分>
06:45笠ヶ岳山荘⇒07:30笠新道分岐07:35⇒08:10杓子平⇒
09:45笠新道登山口⇒10:25登山口⇒10:30新穂高温泉