記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

あれから23年


あれから23年。
つい先日のように生々しい記憶が呼び起こされるが、
もうそんなに長い年月が経った。
今年社会人として旅立つ人達でさえ、
もはや歴史上の出来事でしかない阪神淡路大震災
当時に比べれば、耐震技術も格段に向上した。
東北や熊本の大地震
毎年のように襲い掛かる台風の被害などを経て、
我々の防災意識も高くなった。
それでも、時として猛威を振るう自然の驚異は、
容易に我々の想定を超えてくる。
だからこそ、あの日のことをいつまでも語り継いでゆく。
かつてこの町で、たくさんの命が奪われ、生活が奪われ、
希望の灯が失われたことを。
そしてそこから、人々が手を取り合って、
たくましく這い上がってきたことを。
それが、未曽有の大災害に遭いながら、
運良くも生き残ることができた者の最低限の使命として。