記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

熱帯麺 補完計画

愛しの楽天食堂が惜しむらくも閉店してしまいました。
もうあの唯一無二の絶品麺の数々を食べられないのは、
本当に心苦しい。
しかし。このままあの味を忘れたくない。
何度も疲れた体にエネルギーを与えてくれたあの熱帯麺。
もう二度とあの味にありつけないなんて嫌だ!
もはやどうにもならないなら、自分でやるしかない。
今なら、まだあの熱帯麺の味を覚えている今なら、
どうにか再現できないか!?
ダメで元々、いっちょやってみるか!!
と、いつもの作りたい欲がかきたてられ、
舌の根も乾かぬうちに(使い方間違ってますが)実験開始。


とりあえず、前日食べたときによくよく観察し、
写真やメニューから推測される食材を取りそろえる。
恐らく、ベースのスープは素麺のベーシックなお出汁で、
そこに辛味、酸味、甘味のトライアングルを追加して、
それらの味を調える●●が決め手。
後はエスニックなトッピングとの相性。
そこまでは多分いい線行っているはずだが、
最大の問題は配分。
3つの味のうちどれか1つでも際立っていたり、足りなかったら
あの絶妙の味わいにはならない。何よりバランスが肝要。
なので、それぞれのベースをまずこしらえて、
それを少しずつ継ぎ足して、
ベストな配分を探るという方法で進める。


↓食材の一部


まずは、スープに直接影響しないトッピングの下ごしらえ。
パクチーをはじめとする香味野菜と、鶏チャーシュー。
鶏チャーシューは本当は鶏ムネの一枚肉から作りたかったが、
とりあえず家にあるもも肉の角切りで。
色々味付けをしてエエ塩梅の鶏チャーシューの出来上がり。
●●が効いて、単品でビールグビグビ行きたい感じ。


それから、ベースの醤(じゃん)を作る。
小鍋にたっぷりと辣油。そこに色々なスパイスを投入。
すぐには火を付けず、他の作業をしている間に、
そのままスパイスの香りを油に移す。
頃合いを見て、まずは一気に強火で油を沸騰させる。
それからスパイスの様子を見つつ弱火で。
特製辣油出来上がり。


それからベースのスープ。
これは本格的にダシを取りたいところだが、
そこまで手が回らないのと、
自宅で手軽にあの味をというコンセプトなので
市販のスープの素をベースに。


↓下ごしらえ終了


ベースのスープに、まずはココナッツミルクを投入。
この塩梅を間違わないように慎重に。
そこにまずは辛味、そして酸味と付け足していく。
最後に、アレとアレを足していくと、
見た目的にもそっくりに。
で、味見をしてみると……んんんん、近い!かなり近い!
一発目でここまで再現できるとは思ってもみなかった。
あとは、麺をゆで、トッピングを載せたら完成♪


↓完成!


早速食べてみると、ああああ、熱帯麺だあ。
さすがに100%忠実に再現などというのは無理ですし、
プロの方が丁寧に作られるものに比べたら、見劣りはします。
でも、これで十分。
arkibito流熱帯麺ということで。
何より、もう二度と味わえれないと思っていたあの味を
どうにか繋ぎとめることができただけで大満足。
あまりの嬉しさに、夜中寝ていた奥さんを起こして
試食してもらいましたが、
奥さんもめっちゃおいしいとぺろりと平らげてしまうほど。
ちなみに奥さんは熱帯麺自体食べたことがないので、
どれくらいの再現率かというのはわからないのだけど、
そもそも、そういういきさつ抜きで、
これ単独で食べてみても旨い!ということは間違いない。
実験は大成功と言ってよいでしょう。
後は、少しずつ改良を加えていけば
もっと美味しくなるはず!!