記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

Fleche Hiroshima 2019 「俺たち、大海峡またぎ~ズ!」  <第1区間:大阪(毛馬閘門)~神戸~明石(明石港)/60km・34m>

さて。ブログ版フレッシュもそろそろ走り出します。

といっても走り出すまでにもいろいろと大変でした。

 

4年ぶりにマシンのオーバーホールを木馬に出し、

1週間ほどでピッカピカになって戻ってきました。

店長からリアのコスカボもう寿命やで、

リムがペラペラで、いつ割れてもおかしくないでと。

いやあ、さすがに8年も使ってますからね、

ヤヴァイでしょうね。

しかし、もう代替のホイールなんてないし、

行くしかありません。

 

そして本番3週間前に衝撃の事実発覚。

何と今回のコースの肝である

鳴門海峡を渡る”海峡またぎ”サービスが

3月の年度末でいったん終了との案内。

そこを渡れないようなら、

もはや申請したコースは成立せず、

1mmも走り出す前にDNSになってしまう…

どうにかならないものかと、

管轄行政や宅配業者、バス会社など

ありとあらゆるところに電話をかけまくって、

情報収集と根回し等々をした結果、

淡路交通バスさんが輪行状態であれば、

バスへの積み込みOKということで了承を取り付けました。

(現在、海峡またぎは週末限定で

別の新しいシステムで再開しています)

 

ほっと一息したのもつかの間、

本番を目前に控えて再びトラブル発生!

なんと2日前に投函された旨の連絡があった

肝心のブルべカードが一向にわが家に届かない!

広島市内から大阪市内まで

いくら予定外の時間がかかっても

まだ着いていないのはおかしい。

今から再送したとしてもこれだけ時間がかかるなら

もう間に合いそうもないし、

AJ広島の方とやり取りをして対応を協議。

最悪届かないようであれば、

再発行したものを現地受け取りということで決着。

そして本番前日にギリギリ、

ブルべカードが到着しました。

ふぃ~、本当に今回は企画のスタート段階から、

ずっと綱渡り状態です汗汗。

 

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さて、いよいよ本番当日。

前日は早めに就寝して8:30に起床。

お天気は快晴で、清々しく申し分ないライド日和。

すぐに支度をしてスタート地点の毛馬閘門へ。

時刻は9:30。

共にチャレンジに挑むうめさんと野菜さんは

すでに到着されています。

この2人とは前回のフレッシュでもご一緒したし、

おととしの東京⇒大阪ライドも走った、

酸いも甘いも勝手知ったる仲間です。

そうしてもう一人、

仲間のtrekyさんがお見送りに駆けつけてくれていました!

いつもお見送りやお出迎えをしてくれて、感謝です。

 

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スタート時間までいろいろとコースのレクチャーや段取りをして、

車両チェックをしていると、

ああ!と野菜さんが声を上げるのでどうしたのかと思ったら、

反射ベルト忘れてきたとな…

そんなこともあろうかと、予備を持ってきておきましたよ!

で、スタート間際になって、

おトイレと言ってどこかへ走り去ってしまうし、

早々から野菜節さく裂!全部盛り込み済みじゃ!笑。

 

いよいよ9:50となり、trekyさんに見送られてスタート!

24hの熱き戦いが始まりました。

まずは、ここから3hで60km先の明石港を目指します。

13時発のジェノバラインに乗船できなければ、

次の海峡またぎの時間に間に合うのがほぼ絶望的となるため、

この間に合わなかった時点で即DNFとなります。

スタートから全く気の抜けない戦いなのです!

ave20kmとすれば、普通に行けば問題なく間に合いますが、

市街地は信号が多くストップ&ゴーの連続だし、

もし途中でパンクなどのメカトラが発生すれば

非常に危ういタイミングになるため、

のっけから30~35kmのハイペースで、

できるだけ序盤にマージンを築いていく必要があります。

事前にこの区間はトライアルをしていて、

その時は2時間40分で走れたし、万が一のため、

キリのよい10時スタートではなく9:50スタートとして、

10分の余裕を作っておきました。

ただし、この10分早いスタートは、

のちに全コースのオーラス部分で、

10分早く終了することを意味し、

最後の最後で自分たちの首を絞めることになります。

この最初と最後の時間の作り方の、

ギリギリちょうどいい落としどころを

何度も何度も勘定した結果の10分なのでした。

 

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さて、まずは毛馬閘門を出たところが工事で、

いったん河川敷に下って土手に上り返し、

淀川左岸の道へ出て、南下します。

風はそこそこで、

日差しもそれほど暑く感じない最高のコンディション。

R2の先が工事で道が少し変わってたりしましたが、

それほどロスなく進み、R43へ。

神戸までのルートをR2ではなくR43としたのは、

淀川大橋の工事、御幣島の五差路、

尼崎駅周辺の混雑、路線バスとのバトル等のリスク回避と、

少し山側へ回り込むR2に比べて、

R43の方が距離が短く、起伏も少ないため。

そして、信号の数がR43の方が少ないので

ストップ&ゴーの回数も減らせます。

 

R43に入り、新伝法大橋を歩道で渡る。

福町のところでタイミング悪く、

ノロノロ時間調整している路線バスの後ろになってしまうが

淀川通りで曲がってくれる。

中島大橋・辰巳橋と過ぎて、尼崎市へ突入。

前回の試走の時よりスタートが50分遅いせいもあって、

交通量はその時よりも多め。

大型車の横は無理に抜けず、安全第一で進行します。

代わりに往来のおかげで追い風となって、

あっという間に武庫川へたどり着く。

 

ここで西宮JCT回避のため、R43を外れ、

一本南の県道341号へ向かいます。

南武橋を渡って西宮へ突入。

ここから先の区間は、ららぽーとヤマダ電機、万代など

ロードサイド店への出入りの車の渋滞が発生したり、

駐停車の車の間からの飛び出しなど危険が多いので、

慎重を期しながら進んでいきます。

甲子園、今津と過ぎ、白鹿記念館くらいになると

ようやくトラフィックも落ち着いて走りやすくなります。

主にうめさんが快調に牽いてくれたおかげで、

1時間弱で芦屋川にたどり着きます。

芦屋川からは再びR43に復帰。

トラフィックに乗って颯爽と抜け、

サンシャインワーフのところから再び裏道です。

南魚崎の大橋を渡り、幅広の道を西進していると、 

いきなり前方からものが飛んでくるので、間一髪よける!

何事と思ったら、うめさんのマシンについていたベルが、

段差の衝撃で緩んで外れたようで、びっくり!

ひとまず回収して事なきを得ました汗。

マリオカートで前のマシンが

いきなり青甲羅置いたらきっとこんなだろうな笑

 

気を取り直してリスタートし、

左手に神戸製鉄を見やりつつ進みます。

摩耶からはHAT神戸の海岸通をドンツキまで。

みなとのもり公園の自転車道を抜けて、

目安ポイントとしてた京橋を11:20に通過。

ここまで1.5hで約36km。残り1.5hで約24kmなので、

随分マージンを築けました。

 

混雑する神戸界隈を抜けて、

七宮のところは二段階でR2に入る。

兵庫の陸橋をグイっと上って、湊川をまたいで、

1つめのCPである

セブンイレブン神戸腕塚町店に到着が11:42。

ここでトイレと補給をすませますが、

何よりチェック用のレシートをもらわねばなりません。

 

本ライドは認定を受けるオフィシャルなイベントですが

全チーム、全区間に渡って

審判や認定員を現実的に配置できるわけではありません。

やりようによっては、コースをショートカットしたり、

電車やバスに乗ったり不正が起こる可能性というのはありえます。

そこで、事前にコース上にチェックポイント(CP)を設定し、

レシートや写真をゲットして、それを自ら提示することによって

間違いなくその時間にそのCPを通過しましたよという

証明をするのです。

いくら長い距離を走り切って完走をしても、

道中いくつかあるCPで1つでもそれをもらいそびれると

申請で一発アウトとなります。

なので、レシートは必ず!必ず!必ずゲットして

保存しなければならないのですが、

日頃の習慣でついつい、もらい忘れたり、

捨ててしまうという恐れがあるのです(ブルベあるある)。

なので、CP毎には、それこそ口酸っぱく、

何度も何度もくどいほどにレシートをもらったかどうか、

確認をしあうのですが、

早速、野菜さんやってくれます笑。

流石としか言いようがない!

すっかりもらい忘れて、もう一回買い物してはりました爆。

 

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さて、時刻は11:50。

明石港までは約17kmを1時間ということで、

かなり安全圏に入りました。

須磨水族館のところからは快走路。

野菜さんが伸び伸びと加速して進みます。

須磨浦公園の海沿いの道は何度走っても気持ちいいですなあ。

と、快調に飛ばしていたら垂水の手前、

福田川のところでまたしても前方から何か降ってくる!

緊急回避して、信号で一旦停止。

何事かと思ったら、今度は野菜さんのボトルゲージが外れて、

ペットボトルごと吹き飛んできたのでした。

残念ながらゲージもボトルもお釈迦。

たまたま後続に車が連なってなかったので

大事故にならずに済んで不幸中の幸いです。

それにしてもなぜに我がチームメイトは

これほど自分に爆弾を振らせてくるのか!?

しかし全部避けてやったぜ!

 

一旦落ち着かせて、リスタート。

垂水のところは路肩も狭く交通量が多いので慎重に進み、

その先で明石海峡大橋をくぐります。

朝霧でR28へと入れば、もうすぐ。

フェリーの間に食事を済ませることで

不必要なロスタイムをなくすため、

先に補給品を買い出しに行きます。

うめさんは安定のセブンのからあげ棒。

飲み物だそうですよ苦笑。

そうして12:45に無事に明石港に到着。

これで第一関門は無事にクリアです!!

ホッ。

さっそく乗船券を購入。

これは入船時に回収されてしまうため、

おっちゃんに領収書を書いてもらいます。

面倒やなあとか言いつつも、

きっちり3人分書いてもらいました。

 

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そうして13:00となり、船がやってきて乗船。

17分の船旅です。

ちなみにこの乗船中は、当然ライドの距離はカウントされず、

休憩時間と見なされます。

(ちなみに休憩時間は1か所で最大2hを越えてはいけない)

つまり、船に乗るというのは、

乗船時間+前後の待ち時間等も含めて、

ただ時間だけが過ぎるだけで距離を稼げないので、

この大会ではリスクが大きい事なのです。

今回で言えば、合計で2時間分ノーライド扱いとなるため、

24hで360kmと言いつつ、

実際は22hで360hをクリアしないといけないのです。

その上、船に間に合わなければいけないという

足切りも同時に発生するので、本当に大変。

今回はわざわざそのリスクを計3か所も組み込むという、

おバカ極まりない、前代未聞のコース設計で、

AJ広島の方からも正気か?本当に完走できるのかと、

随分不安がられておりました。

でも、ただ単に目的地を目指すでは面白くないでしょう?

逆にこれだけのものを全部クリアして、

無事に完走を果たせたら

きっと伝説的なライドになるはずなのです。

 

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そうこうしているうちに、

明石海峡大橋の真下をフェリーは抜けていきます。

「俺たち、大海峡またぎ~ズ!」、

無事に一つ目の海峡・明石海峡をまたいで淡路島へと上陸!!

そうして、2つ目の足切りタイムクリアを目指して、

必死のパッチの走りが再び…。

つづく…

 

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<第1区間:大阪(毛馬閘門)~神戸~明石(明石港)/60km・34m>

9:30毛馬閘門9:50⇒(淀川左岸)⇒10:10新伝法大橋⇒(R43)⇒

中島大橋/辰巳橋⇒南武橋⇒(県道341号/342号)⇒10:50芦屋公園⇒

(R43)⇒サンシャインワーフ神戸⇒生田川⇒R2⇒11:20京橋⇒

(R2)⇒11:42★CP1(セブン神戸腕塚町店)11:50⇒R2⇒

朝霧⇒R28⇒12:45★CP2ジェノバライン明石港

 

◆第1関門:ジェノバライン

 13:00明石港明石海峡またぎ⇒13:15

 

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