記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

2018Gパトの夏 再び白馬へ

あれよあれよという間に、

2クール目の朝日小屋駐在も終わってしまいました。

これから再び白馬山荘を目指し、そこでまた1週間。

あとは下山前に1泊だけ再びこの小屋に泊まる予定ですが、

おしまいはあっという間にやってきますね。

寂しい。

 

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いつものようにお客さんの朝食のお手伝いを済ませ、

みんなそろって朝ごはん、のちにラジオ体操。

別れを惜しんでスタッフのみんなと

写真をパチパチやってたら、

いつの間にやら出発時間を大幅に過ぎてしまいました。

 

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例にならってバンザイポイントで、バンザイ。

みんな目いっぱいのバンザイを返してくれて、

何だか目柱が熱くなってしまいます。

 

正直、これほどまでに朝日小屋が恋しくなるほど、

皆さんと仲良くなって、大切な場所になるなんて、

入山前には予想できませんでした。

だって、事前に、色々な人から

朝日小屋は厳しいよ~という声があって、

過去には大トラブルで大変だった年もあったなんて聞いて、

戦々恐々としてたくらいなんですから笑

確かに、厳しいことも多々あります。

でもそれは厳しい自然環境の中で、

時には判断の誤りが取り返しのつかない

命取りになることだって多々あるような環境の中で

みんなが助け合って暮らしていかなくちゃいけないのだから。

そして北アで、いや日本でトップクラスの

おもてなし自慢の小屋としての自負も

その厳しさにこそ芽生えるものなのだと。

そして、その厳しさを越えたところの

優しさだったり、思いやりだったりを、

少なくとも自分は大いに感じることができたのです。

 

班によっては、2,3日で

小屋から小屋への移動をしながらの任務ですが

朝日・白馬班は、朝日と白馬の2か所で1週間×2ターンずつと、

長期滞在する、このスタイルも自分には合っていたのだと思います。

本当にラッキーですね。

 

一週間経てば、またここに戻ってくる。

いや、これから恐らく何年経っても、

きっとまたいつでもここに戻ってくる。

そういう場所なんだと、

どんどん小さくなる赤い三角屋根を見ながら思いました。

 

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さてさて、名残を惜しみつつ、水平道をひた進みます。

ガッパ隊の工事もほぼほぼ終了しつつあり、

真新しい木道をトコトコと快適に進みます。

途中の資材置き場に、

シェルパの皆さんへのメッセージを

ネパール語で書いて挟んでおきました。

フェリ ベトウラ!!

 

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水平道を過ぎ赤男山を巻くくらいからは、

結構風が強く、ガスガスになってきました。

最低鞍部から、いよいよ大きくそびえたつ雪倉岳への上り。

うっすら寒いくらいなので、

登りもオーバーヒートにならず順調そのもの。

でも思ったよりも登りが続いて、

最年長ペアもお疲れモード。

 

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ようやく山頂が見えてくると、

せわしなく動く赤い影が2つ。

カメちゃんと姫!!

一週間ぶりです。

山頂で休憩をしつつ、色々と1週間の情報交換。

むむむ、なにやら白馬では色々あったようです。

まあ、とりあえず元気でなにより!! 

 

 

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せっかくなので山頂付近をパトロール

すると岩の合間にトウヤクリンドウが咲いています。

まだ8月の頭だというのに、

早くも秋の訪れです。

 

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カメちゃん&姫と健闘をたたえ合ってお別れし、

我々は避難小屋方面へと下っていきます。

やけに騒がしいなと思ったら、

脇から雷鳥ファミリーご一行様。めっちゃおる。

 

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30分足らずで雪倉岳避難小屋まで下ってきました。

周辺を確認したりゴミのチェックをしたりしましたが、

すでにしっかり者のカメちゃんたちがきれいにしてくれていました。

すぐにリスタートして、鉢ヶ岳を巻いていきます。

前回通過した時よりも、

斜面を横断する雪渓は小さくなってはいましたが、

そのせいで若干難易度が上がっているような部分もあり、

慎重に抜けていきます。

前回と同じく、鉱山道の分岐の先の見晴らしのいい広場でお昼ごはん。

相変わらずゲンコツよりも大きいおにぎりに元気をもらう。

 

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リスタートして白骨のような山肌を黙々と踏みしめていきます。

ちょうど前方では、NHK班のみなさんが先行しているのが見えます。

どうにか三国境まで到達して、一息。

リスタートして、その先の岩場で、またまた雷鳥さんご一行。

本来はなかなか出会うことのできない希少な鳥のはずですが、

今回はもう一生分見たかもしれないというくらいの遭遇率。

何度見ても可愛らしいけどね。

 

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そうして1週間ぶりに白馬岳山頂を踏みしめます。

そして白馬山荘に到着して、

スタッフの皆さんにただいまのご報告。

やっぱり同じ山小屋でも、

朝日と白馬では色々カルチャーショックを受けますね。

とにかくびっくりするくらいの人の数と、

規模の大きさにびっくり。

あと、標高が朝日小屋よりも500mほどあがったことで、

こちらはずいぶん寒く感じます。

 

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出発が遅れた分到着も夕方になったのですが、

夕食の時間まで自由時間。

自分は甘いものを欲してレストランでたまらずケーキ。

んまい♪

あとはお絵かきタイム。

 

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夕食タイムでは、

若いスタッフらに、

ああ歌のGパトさんいるやん!と声をかけられたり。

ありがたや、ありがたや。

 

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ということで、再び白馬での1週間が始まります。 

 つづく・・・