ターナー展
この週末は、故障している左ひざの具合が思ったよりも深刻なので、
アクティブ関連の動きは自粛。
とはいえ、ただ家でじっとしているのもつまらないので、
ぜひ行きたいと思っていたターナー展に出かける。
娘がまだ小さかったので、美術館・博物館めぐりも、
かな〜り足が遠のいていたが、娘も大きくなり絵にもとても興味があるので
初美術館ということで神戸に。
神戸といえば、ちょうど前日が震災の日。
1日遅れではあるが、東遊園地へ行ってお祈りをささげる。
1日違いですっかりセレモニーの跡形もない。
前日は、せめて1年のうちこの日くらい(あと3.11も)は、
地震のことをもっとはっきりと思い出してもいいし、
そういう何かがあればいいのにと思ったが、
当日は関西のチャンネルでも震災関連の話題はさらっとしたものだった。
記憶が薄れていくこともまた復興の一つの形なのだろうけれど、
やはり19年もたつとこうなってしまうのだろうか。
自分は忘れたくない。
何もない公園で、娘にあの日あの朝にあったことを話す。
そうして地震が起こったらどうするのか、しっかりと確認をした。
さて、気分を入れ替えて、美術館へGO!
梅田で阪神電車の切符を買う時に、
うっかり兵庫県立美術館だとばかり思い込んでいたのだが
神戸市立博物館の方でした。危ない危ない。
かなり静かで落ち着いた室内で娘も緊張気味にヒソヒソ声でおとなしく。
早速3Fの展示場へ。
↓ターナー展
ターナーは18世紀末から19世紀にかけて活躍したイギリスの画家。
当時まだ絵画が宗教的色合いが強かった頃に、
自然や風景画を主題として初めて描いた人物。
果てしなく続く丘陵の写実的なタッチ、光の陰り具合を見事に表現し、
朝夕の繊細な時間帯の空気を切り取ったような色彩の妙。
特にターナーがこよなく愛したイエローの美しさ。
そして、人間の前に立ちはだかる自然の圧倒的な存在(嵐や雪崩)といった崇高さを
テーマとして絵の中に込めていくようなところが、非常に自分の好みなのだ。
娘も写真のような絵や壁一面もの大きさの絵を見て、
かなり衝撃を受けたようで、色々と質問をしてくる。
「何で描いているの?」
「紙と鉛筆と絵具だってよ〜。」
「ええ?一緒のんで書いているのにすごいなあ」
「そうやねえ」
「今日これ描いた人、来てへんの?」
「そ、それはさすがになああ…」
「来てたらどうやったら上手に描けるのか聞けたのになあ」
「そやなあ。残念やなあ」
「帰ったら、一緒に絵描こなあ」
といった具合。
娘も小さいながらに何かを感じ取ってくれたようでうれしかった。