京ナイト 「ワタナベ横丁」「食堂 清水」「百」
先週で前期の大仕事を乗り越え、解放感バツグン。
土曜日は飲むど〜!と勢い勇んで京都に殴り込みです。
阪急河原町駅でおトメさんと合流。
軽く立ち飲みでスタートさせましょうということで、
木屋町の繁華街の奥へと潜り込み、まずはワタナベ横丁さんへ。
なかなかの大繁盛で、あまり余裕はなさそうだったが、
常連さんにちょちょちょっと詰めていただき、斜め立ち。
厨房はかなり激しい戦場と化しているようで、
おっちゃん2人が声を掛け合いながら必死で酒を作りアテを作り、
なかなか声をかけるタイミングが難しい。
とりあえず生を注文し、アテにホタルイカとみょうがの和え物、
タコ酢、それからカウンターで存在感抜群だった肉豆腐を注文。
で、このアテらがうまいのね。
ちょっとひと手間入っているのがわかる。
なかなか活気があり、お店の人もざっくばらんで楽しかったが、
ちょっとせわしない感じは否めなかったし、
続々と客がやってくるので、長居無用とここは一杯だけでお暇。
まああくまで立ち飲みなんで、サクッと呑んでサクッと退散するには十分。
ということで、千ベロかましてから、2軒目へ。
そしてそして本日のメインは、
前回の京都呑みで訪れたリド飲食街、西院の折鶴会館と並ぶ
京都DEEPスポット、四富会館へ足を向ける。
薄暗い路地(ろうじ)には何件もの飲食店が連なっているが、
曇りガラスで店の中まではうかがい知れない。
はてさて、鬼が出る大蛇が出るか。
行けばわかるさ。いざ参る。
ずんずん奥へ進んでいくと、左右のガラスでうごめく酒人の影。
そしてざわざわとした笑い声。
まるで悪魔の内臓(モツ)に放り込まれたかのような感覚。というか。
酒の迷宮はあちらからはそう簡単に微笑みかけてはくれない。
ひとまず最奥へと足を踏み込み、
ねっとりとまとわりつくような蒸し暑さと酒気を感じ取る。
一旦入り口まで戻って検討しようかと回れ右をしたとき、
暑さで戸を開け放っていた一軒の店、
そこにたたずむ一人の若いマスターと目があった。
向こうから「行きますか?」とのお声があり、「ほな」と応じる。
まるで、あ・うんの呼吸。
ということで、「食堂 清水」にどっぷりと腰を落ち着ける。
10人も入れば目いっぱいの小さな小さな店には
すでにほぼ埋まっている状態。ちょいちょいと詰めていただいて、
一番奥の席に陣取る。
こういうところは、郷に入れば何とやらで、
マスターがおすすめする酒から入ることにする。
お店にいる皆さんと、ご挨拶代りに乾杯をして
スダチをつけたという焼酎からまずはスタート。
これがまたいい塩梅のつけ具合で、苦みと酸味の絶妙さと
シュワシュワとした炭酸が、うってつけの暑気払いである。
そこからはマスターのなすがままにアテを出していただくのだが、
どれもこれも本格的で、酒が進む。
↓スダチ焼酎
そのうちご常連さんやら、女子組やらが合流し、
詰める席がないからと、客人がカウンターにどっと流れ込む。
新しく酒が注がれるたびに、カンパイの文字が飛び交い、
話が弾む。酒も進む。
なんといってもサングリアが絶妙。
オペラのご常連のお姐さまがステキすぎる。
また一杯。また一杯。
そうこうしていくうちにこの迷宮の片隅のカオスはどんどん深まっていき、
自分もまたその一部として溶け込んでいく。
嗚呼、すばらしい酒場体験。
↓キリンブラウマイスター
この迷宮からどうにかこうにか正気の世界へと抜け出した時には、
これは夢だったのかと思うようなうつつの境地。
下界の空気がやけに清々しい。
このままでは、酒の魔物にすっかり憑りつかれてしまって、
まともに帰れやしないので〆にもう一軒。
閉店30分前に「百」へ飛び込み、安いハイボールを流す。
そうしてぼんやりした頭をもう一度シャキっと立て直し。
そんなこんなでクローズ時間となり、店を後にして、
小腹がすいたと近くのつけ麺屋さんで腹ごしらえをしつつ、
2人で夏の予定を詰め、いつのまにやら終電のお時間となりお開きです。
いやはや京都はまだまだ奥が深い。
この奥深さは大阪にはない独特の雰囲気なんだよなあ。
ということで近々再び迷宮へと足を運ぶことになるでしょう。
そうこうして、ぎりぎり終電で天六にたどりついた頃にはすっかり酔いもさめ、
これはいかんと帰宅直前にセーフハウスに飛び込む。
マスターと育メンあるあるや、苦労話などをしつつ、
ラガブーリンのロックで今宵は店じまい。