記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

冬にわかれて ライブコンサート at 神戸クラブソラ

7月某日。神戸クラブソラさんへ、

大好きなトリオ「冬にわかれて」のライブコンサートへ行ってきました。

 

コロナ禍が本格化し、緊急事態宣言などで、

様々なイベントやコンサートが軒並み中止・延期に追い込まれました。

自分にとっては本公演が

コロナ時代の最初の第一歩のライブになりました。

そしてくしくも、コロナ禍直前に、見納めとしていたのが、

なんと同じ「冬にわかれて」の2月の京都でのライブでした。

思えば、あの素晴らしいライブから、時計が止まったままだったのです。

こうして再び大好きな「冬にわかれて」で再スタートを切れるというのは、

とてもうれしい事です。

 

演者の皆さんももちろん演奏できない、歌えない、

とてもつらく大変な時期をこらえていましたが、同時に、

ライブコンサートを運営するスタッフや裏方さんも

かなり厳しい状況に置かれていました。

毎回、とても素敵な空間を提供して、

素晴らしいライブ環境を実現してくださっている

カウアンドマウスさんもそうでした。

今回の開催に当たっては、実施のタイミングの見極め、

万全のコロナ対策など、

とても大変な準備と決意でもって挑まれていて、

本当に感謝しかありません。

 

ライブ当日は、まるで台風直下のごとき大雨で、

新神戸駅から会場までのちょっとした山登りのような道すがらで

すっかりびしょ濡れ。

会場は換気のために窓全開だったので、かなり寒かったです@@

 

開演までにホールでドリンクを飲みながらまどろんでいると、 

どこかで見た顔がいて、

大好きな絹延橋うどん研究所のおっちゃん。

思いがけずお声掛けして、

春の恒例の三田村管打団?のライブも中止になって悔しかった!

とか少しだけ談笑できてよかったです。

 

そうこうしているうちにいよいよ開演!!

 

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今回は定番の歌だけでなくて、

来年の春ごろまでにはリリースされる予定の新アルバムからの曲なども含めて

途中休憩をはさみつつ2時間みっちり、大満足のラインナップでした。

寺尾さんの透き通る声の神々しさはますます磨きがかかっているし、

伊賀さんの天性のグルーヴ感と、不愛想ながら憎めない愛らしいキャラクター、

そして無邪気に跳ね回るあだちさんの天真爛漫なリズム。

たぶん2020年現在、最高のトリオです。

 

ハンドマイクが寺尾さんしか用意されていなくて、

伊賀さんとあだちさん頑張って声を出して

トークしたり、合いの手、コーラスしているのがなんとも可愛らしい。

 

そして、面白かったのが、久々の人前でのステージだったからか、

曲の頭出しを誰からやるかを、

3人でああでもない、こうでもないと言い合っているのが面白かった。

ちょっとこのバンド、ベースからスタート多すぎない?と

伊賀さんがぼそぼそ言ったり、

この曲は誰からと?3人とも忘れてたり、

そんなお茶目な掛け合いがめちゃくちゃ面白くて、

3人の仲の良さがじんわりと。

それにしても、本番のステージ上で、

誰から曲やんの論争をここまでやるバンドもなかなかいない笑笑

 

そして、1曲キャロル・キングのカバーで

『(You Make Me Feel Like) A Natural Woman』を演奏したときに、

いよいよ大問題勃発。

曲の初めから、聴いているこちらも明らかに違和感を感じたのだけど、

なんか3人のリズム、拍子が全くちぐはぐなまま、曲が続いて、

これはあえてそういうアレンジなのか?いやしかし、

ただただ居心地の悪さだけがずっとあって、

でもそれでもサビまで曲が来たので、そういうもんかと思ったら、

突如、寺尾さんがピアノを止め、

「まて、まて、まてい!」と曲をストップ。

伊賀さんもあだちさんも、

もうこらえきれずに笑ってる。

やっぱり明らかに3人のリズムが点でバラバラだったらしく、

「むしろ、この有様でよくサビまで続けたなあ!!」と

寺尾さんが思わず噴き出すくらい。

そんな思わぬ事態に会場は大爆笑の渦に包まれました。

3人でもっかい頭から、確認を入れて、やり直し笑笑

 

そんなまさかの事態もありましたが、

とっても素晴らしいライブでございました。

 

終演後、CDの販売ブースで、

伊賀さんのお手製5インチLPを購入。

こちらは伊賀さんが自ら円盤メーカーで溝を打って、

それを100均のアイテムで包装した限定品で、

しかも音が鳴るか鳴らないかはわかりませんとのこと!

寺尾さんから「とんだ代物を売りつけるなあ!」と言われていましたが、

こんなレアアイテムはぜひともゲットです。

(まだ鳴るかどうか試してない)

 

しばらくして姿を見せてくれた寺尾さんと

少しお話して記念撮影。

紡ぎだされる音楽の素晴らしさや歌の魅力はもちろんだけど、

言葉や文化・社会への真摯な姿勢には

いつも尊敬の念を抱かずにはおれない、素敵な方です。

 

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数日後、カウアンドマウスさんの大ピンチで立ちあがった

クラファンに微力ながら応援させてもらった

返礼のサコッシュ がわが家に届きました。

とっても可愛らしい!!

 

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