つよしゆうこ×高山なおみ 絵本『ふたごのかがみピカルとヒカラ』絵本原画展&トークイベント
12月某日。
いつもお世話になっておるitohenさんで、
銅板画家のつよしゆうこさんと、
料理家で随筆家の高山なおみさんが手掛けた
絵本『ふたごのかがみ ピカルとピカラ』の
原画展&トークショーがあり、
そこに家族で参加してきました。
作品は、ふたごの鏡ピカルとヒカルが、
見たことのない風景を旅していくというお話。
これは高山さん自身が双子であるということもあるのですが、
鏡というモチーフはふと降って湧いてきたものなのだそうです。
高山さんの思い描いた世界を、
つよしさんが受け止めて、
つよしさんのフィルターを通して、
銅版画(文字通り銅板を用いた版画)という技法を用いて、
絵の世界へと映し出しています。
2人の世界を合わせ鏡にして1つの世界を作り出していく、
それはまるで主人公の双子の関係性でもあります。
版画ならではの線や輪郭の大胆さや力強さに加えて、
実に見事な色彩の豊かさと美しさに思わず目を見張りました。
ピカルとヒカラが初めて飛び出した真新しい世界で
目の当たりにした美しさに、思わず感情がスパークする、
その衝撃、爆発、喜びの瞬間をまさに切り取ったかのような、
色のほとばしり。
絵本でもその素晴らしさは実感できますが、
やはり原画を間近で見ることによって得られる躍動感、
一つ一つ刻まれた線の描写や、絵の具の厚みの凹凸が物語る
表現の立体感を感じることは、
とても大切なことだなあと改めて感じました。
目で見るのと肌で感じるとは全然違う。
トークショーではお2人のなれそめや、
絵本になるまでのいきさつ、
高山さんが神戸に住むようになったお話などを
聞くことができました。
そしてまた、ぜいたくなことに
高山さんご本人による絵本の朗読まで。
会の終わりにはお2人に絵本へのサインをいただきました。
高山さんは、自分が実家を出て生活するようになった当初から、
その丁寧で飾らない暮らしぶりに憧れ、
奥さんとも2人で、ずっとお手本としてきた方なので、
お目にかかれてとても光栄でした。
奥さんがなぜか高山さんから「こどもみたい!」とびっくりさててたのが
何とも可笑しかった。
僭越ながらお土産に似顔絵をお渡ししたところ、
「これを遺影にしようかしらん」とおっしゃていただきました笑