記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

信長を求めて緊急岐阜ショートトリップ

去年の話。

もうじき中学生になる長女は、

まだまだサンタクロースを信じているのですが、

長女の趣味嗜好がとても独特すぎて、

プレゼントを用意する側としては

毎年この時期、相当悩まされます。

というのは、長女はなぜかどういうわけか、

和のものに相当、愛着と興味があり、

サンタへのお願いは毎度毎度、

十二単(無理!)や手に入りにくい和のものばかり。

毎年は、例えば浴衣とか子供用の着物など、

できるだけ要望に沿うように準備して、

これは十二単じゃない!と言われたら、

サンタさんは外国人だから、ちょっと間違ったんかなあ?

とか言い訳しながら、どうにか納得してもらっていたのですが…

 

で、今年のお題が、なんと信長。え?信長?って織田の?

和もの好きが高じて、

最近はすっかり歴女のように日本の歴史のあれこれ読んだりして、

最近のマイブームが信長なのだそう。

(ああ見えて意外にいい人だというのが理由らしい…わからん!)

まあ、無趣味よりも、歴史好きは全然大歓迎なのですが、

(最近の良くない大人のように、都合よく解釈したり修正するのはよくないよ)

問題は、今年のクリスマスプレゼントは信長のグッズ、

それもゲームやアニメのようにデフォルメされたキャラクターのじゃなく、

歴史の教科書に載っているああいう感じの信長のもの!

って、いきなり言われてもですな、

なにをどこで入手すればよいのか…汗汗

 

で、長女も、さすがに毎年、

100%期待通りのものじゃないものが届くので、

どうせサンタは信長知らんやろうし、

今年はプレゼントないかもなあと、寂しいことをいう。

んんんんんん…

amazon松屋町の人形屋、

まんだらけとかフィギュア屋さんとか散々調べまくったのだけど、

それらしいものは一切なく、もうほとんどお手上げ状態。

色々検討しつくして、ふとアイデアが浮かびました。

ひょっとしたら、今大河ドラマ麒麟がくる』をやっているので、

それに関連して信長のグッズがあるかもしれない。

岐阜城辺りの大河ドラマ館とか、町の土産屋さんなら、

そういうグッズがあるかもしれない。

ということで、クリスマスの前々日の駆け込みで

イチかバチか岐阜へ飛んで参りました。

 

コロナがじわじわと確実に増加している状況だったので

むやみに遠征することは悩みましたが、

娘に悲しい思いはさせたくなかったし、

新幹線も観光地もむしろ平時よりもぐーんと人がいない状況で

リスクは少なかったと思います。

(何より岐阜駅の周辺はもともと寂れすぎて本当に人がいない…)

 

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ということで岐阜駅。

まずは腹ごしらえ。

駅から10分ほど歩いたところにある「丸デブ」さんへ。

ここは現存する最古のラーメン屋さん。

メニューは2種類、「中華そば」「わんたん」のみ。

どちらも同じスープで、麺かわんたんかの違いで、

500円という格安のお値段。

せっかくなのでどちらもいただきます。

中華そばは、麺がソフト麺のようにやわらかく素朴なお味。

わんたんの方は、そのふわっとした触感と、

スープが絶妙にマッチ。

すっかりお腹いっぱいで温まりました。

 

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さて、腹ごなしに少し歩きます。

岐阜画の駅前から金華山周辺までは歩いても10~15分。

大通りを歩きますが、ほとんど人がいない…

 

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ということで金華山のふもと、岐阜公園付近まで。

岐阜市歴史博物館の正面に、

大河ドラマ館の土産屋があったので、

まずはそこを覗きますが、めぼしいグッズがない。

「信長」「天下布武」の文字だけが刻印された

まんじゅうやらメモパットなどはあるのですが、

娘が欲しいのはそんなものではないし。

せめてキャラ化されたものでいいので、

フィギュアとか、小さなぬいぐるみ、

キーホルダーなどがあれば、

まだどうにかOKもらえるかもだけど、

そういうのすらなく、目論見が外れてかなり焦ります…

今おそらく全国で最も、

光秀・信長関連で盛り上がっているのは、

この一帯であることは間違いないし、

そこで見つけられなかったら、もう絶対にない…

 

引き続いて金華山ロープウェイの山麓駅にある土産屋へ。

そこではお目当てのドンピシャではないにしても、

あれこれかき集めればどうにか

クリスマスプレゼントの体をなせそうなものがありました。

ひとまず安心したので、

先に岐阜城の本丸へ向かい、後で購入することにします。

 

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ロープウェイはありますが、

どうせならやっぱり山歩きしたいですな。

丸デブさんの2杯もまだまだ効いているし、運動がてら。

岐阜城の建つ金華山は天然の岩礁の要塞です。

いくつかルートがありますが、

最短かつ一番急峻な馬の背登山道を登ります。

 

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途中、めい迷の小径(小手道)との分岐から、

いきなり岩壁のような道に変わり、

両手を使いながらよじ登っていきます。

難易度、高度感ともそれほど高いものではありませんが、

アスレチック感覚でずんずんと。

六甲のロックガーデンに近いですが、

あれよりも傾斜的には急かも。

これは確かに天然の要塞ですね。

 

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ふもとから30分弱で、山頂に到着。

この日は思ったより暖かい日だったので、

すっかり汗をかいてしまいました。

ということで標高329mのてっぺんに立つ

岐阜城(別名:稲葉山城金華山城)にやってきました。

二階堂行政が築城し、斎藤道三が城郭・城下を整備、

信長が天下統一の足掛かりとした名城です。

 

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天守の内部は史料展示室になっており、

色々な解説や資料があります。

グッズを買うよりむしろ、ここに直接連れてきてあげた方が

よっぽど喜ぶだろうなと思いつつ、

それだとサンタからのクリスマスプレゼントにならないのだ…

なので、また別の機会に連れてきてあげよう。

 

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最上階は展望台。

この日はあいにくの曇り空で、

晴れていれば西に伊吹山、北に北アルプス

東に乗鞍岳まで見通せるのが見えませんでしたが、

それなりに見渡すことができます。

特に濃尾平野方面はほぼ全域を見渡すことができます。

東西南北をぐるっと見渡すことができ、

ここがいかに重要拠点であるかということがよくわかります。

 

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帰りは、来たルートとは違う道を選択ということで、

めい迷の小径(小手道)で下ります。

ちょうど地元の小学生の遠足?の一団と

同じタイミングで下り始めたので、

小さな子供たちに道を譲ってもらいながら、

サクサクっと下ります。

 

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下ってきて、他にお土産屋さんはないかと思案して、

そういえば近くの川原町が

注目の観光スポットだったのを思い出してそちらへ足を延ばす。

この一帯は、長良川の名物の鵜飼いや古い町並みが残っているエリアとして

岐阜市の一大観光スポットなのだが、

平日ということもあってか、全く人がいないうえに、

お店もすべて閉まっている。

なにかあればという淡い期待はもろくも…

 

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ということで、結局金華山ロープウェイの売店だけが頼りで

そこでゲットできる信長関連のものは一通りゲットします。

あれだけの数と金額で、

しかも光秀や道三といったドラマの主役ではなく、信長ばかり、

レジの人もちょっと不思議そうな感じでした@@@

 

一応、最低限のものをゲットしましたが、

1つ1つは文房具などでクリスマスプレゼントとしてはちょっと弱い。

次女ちゃんのものが、お目当ての立派なお人形さんとドールハウスなので

それと比べるとどうしても…。

ということで、あともう1か所だけ、めぼしいところで向かうことに。

 

岐阜駅へ戻り、そこから東海道本線へ。

タイミングの悪いことに、事故か何かで少し缶詰めに遭いますが、

どうにか閉店間際にたどり着いたのが清洲城です。

まずはグッズをゲットするために、

城の対岸にあるレストハウス売店へ。

いくつか、岐阜城にはなかったグッズがあり、

プレゼントにプラスすることができ、

わざわざ来た甲斐がありました。

ただ、清洲城の見学時間には間に合わず外観だけ。

 

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ということで、丸一日かけてどうにかこうにか信長グッズを収穫。

あくまでサンタクロースからのプレゼントということで、

これだけ頑張ったことや、

城のあれこれを本人には伝えられないのだけど、

とにかくやれることはやりました。

 

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クリスマス当日、なかなか寝ない子らが

ようやく寝付いたのを確認して、枕元にプレゼントを置く。

翌朝、長女と次女はプレゼントを発見して大喜び。

心配だった長女の様子ですが、信長だらけの袋を見て満面の笑み。

どうにか作戦成功だったようです。

その後、写真左下のマグネットをそれはそれはかわいがって、

どこへ行くにも必ず持ち歩いて、お気に入りにしてくれています。

(それはそれで大丈夫かとわが子ながら思うが)

 

ということで信長捕獲作戦は大成功!

来年はもっと簡単なものにしてくれい!