記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

大友良英 guitar and turntable Solo at 京都メトロ

2月に戻って。

京都メトロでの大友さんのソロ。

 

コロナの影響で、もっとも翼をもがれた音楽業界。

ボロボロになった羽でも、低空飛行ででも、

飛び続けなくてはならない。

リスクを最小限まで抑える努力を懸命にしつつも、

音楽も自由もあきらめない。

楽家としての覚悟というか生き様というか、

そういう気迫に迫るものを

このところの大友さんからは感じます。

表面的にはいつも穏やかでいらっしゃいますが、

内なる炎というか、そういうものです。

 

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今回は、ギターソロと、ターンテーブルとの2本立て。

ギターソロは相変わらず、ギンギンに爆音が鳴り響いて、

腹の底から湧き上がるエネルギーを見事に発散させてくれました。

 

そしてターンテーブル

実は私、ギター演奏は何度も生で体感していますが

大友さんのターンテーブルはお初。

なかなか新鮮でしたが、

こちらものギターノイズと同じく、

繰り返されるリズムにあらゆる爆音を重ね合わせていく。

 

大友さんのノイズにはいつも愛を感じる。

音を出したい!リズムを刻みたい!

生きてる限り人間は音=ノイズを発するんだ、

だからノイズこそ生きてるってことなんだ、

そして生きてるってスッバらしい!

そういうシンプルな衝動が、

ギターやアンプを通じて、世の中にあふれて飛び出した、

そんな音がするのです。

そういう音は実に心地が良く、

実にすがすがしいものです。

 

今回は珍しく、歌ものが2曲ありました。

先日からの流れで『その街のこども』、

そして加川良さんのカバーで『教訓』。

どちらも今このコロナ禍、そして混乱する社会情勢の中で

響くメッセージをもった大切な曲ですが、

大友さんのたどたどしい歌声に込められた思いの強さが

ひしひしと感じられて、思わずグッときました。

 

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終演後、少しだけお話し。

まだ書けていませんが(この記事は時間がまだまだかかる)、

このつい直前の1.17にお会いしたところだったので、

軽くお話だけして、あとは娘からのバレンタインチョコをお渡し。

また春先のONJQのツアーでお会いしましょう。