記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

三田村管打団?桜!うどんミーティング at うどん屋の2階(絹延橋うどん研究所)

日曜日の昼下がり。

ポカポカと春めく陽気に誘われて、

家族でふらり川西の絹延橋へ。

毎年この季節に行われている、

三田村管打団?×絹延橋うどん研究所の

コラボレーションライブに

はじめてお邪魔します。

 

三田村管打団?といえば神戸塩屋が誇るブラスバンド集団で、

いつでも陽気でHAPPYに満ち溢れて、

もう、とっても大好きなのです。

今年の新春ワンマンも行く気満々だったのだけど、

家族全員がインフルでぶっ倒れてしまって行けず、

この日を待ちわびておりました。

 

もう一方の絹延橋うどん研究所さんは、

オープン当初以来、

ロードバイクでお散歩がてら何度かお邪魔している

人気のうどん屋さん。

その2Fが本日の舞台。

 

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開場となり、2Fへあがると

リハーサルを終えてくつろぎモードの皆さん。

森本アリさんにも、先日の音遊びの会のお礼も兼ねてご挨拶。

 

会場は、いつものように、

いたってリラックスした自然体の空気が流れています。

このことはとっても大事なことだと思っていて、

音楽が音楽として独立・完結した存在として切り取られ、

形式ばって鑑賞する対象であるだけというのではなく、

ご飯を食べたり、掃除や洗濯をしたり、

本を読んだり昼寝をしたりするのと同じく、

日常の風景の中に、そのまんま、

暮らしの一部分としてあるものとして、

奏でられ、共有され、楽しまれるという状態こそ、

音楽が一番音楽らしくあるのではないかなあと思うのです。

でも、そういう音楽って、ありそうで意外となかったりして、

三田村管打団?が毎度のように、

そういう自然体を損なわずにあるというのは、

実はとってもスゴイことなんじゃないかなあ?と思ったりして。

 

さてさて、こちらは子連れということもあり、

隅っこの方に陣取り、

早速、本日のために樽開けしたという

ブルックリン・ラガーをいただき!

プハァ~。

最&高でございます。

 

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いよいよライブ開始なのですが、

せっかくのご陽気と満開の桜ということで、

オープニングアクトはいきなり外出!

陽気な音楽にいざなわれて、

目の前を穏やかに流れる猪名川へと。

ほのピンク色に染まった桜並木を

しゃなりしゃなりパレードが行くよ♪

音楽と花とお酒と、

嗚呼、ここは極楽浄土かいなぁ??

いやいや、まるでこれは、

E・クストリッツァ監督の映画で描かれた

ロマの宴に迷い込んだかのようではないか!!

道行く人たちも、突然の陽気な音楽に、

思わず顔もほころんでいる様子で、

町がすっぽり春色の幸せに包まれてゆく。

ええい、春にカンパ~イだぁ!!

 

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春の訪れを存分に味わって、

一行は再びうどん屋の二階へ。

初っ端から幸せモード全開の音楽は

どこまでいっても鳴りやまない。

突き抜けるホーン隊の音、

小気味よいリズムを刻む太鼓の音、

子ども達のはしゃぐ声、思わず漏れる笑い声、

これらすべてが部屋中を駆け巡って、

大きな大きな音楽となって混ざり合い、重なり合い、

濃厚スイートなハチミツのように溶けて

ひとつになってゆく。

 

さらに時間を追うごとに、

この小さなお祭りはどんどん、大きく渦を巻いて、

興奮のるつぼへ。

リズム隊がホレホレと囃し立て、

5人そろったトロンボーンが雄たけびを上げる。

負けじとトランペットが天まで届けとばかりに、

威勢よく、わなないたかと思えば

チューバのたくましい重低音が、

皆の体を貫通して心の臓を震わせる。

そう、もはやこれは音楽のサファリパークなんだ!!

みんなが銘々に、歓びの声を上げる動物になって、

ウキウキ、うほうほ、キャッキャ、ぱおーん!!

愉快なり!!

実に愉快なり!!

 

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そして気づけば、

もう音楽のなすままに心がすっかりさらわれて、

誰も彼もが、リズムに合わせ、

心地よく体をスウィングさせ、

指や足でトントトンと拍子を打ち、

思わず鼻歌が抑えきれずにこぼれ出る。

 

もうなんて言ったらいいのか、

言葉ではうまく表すことのできない、

だけど間違いなく体も心もすっかり喜んでいる、

このとびっきりの多幸感、

みんなこの輪に加わって、

一度ぜひ味わってほしいものです。

 

ついには所長の永尾さんもラッパ片手に混ざって、

ありったけの音楽を出し切ってフィナーレ。

ブラボーブラボー♪

 

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大熱狂のまま、アンコールではなく、今宵はうどんコール!!

「UDON!UDON!UDON!」の大合唱に、

次々と運び込まれるうどんのお山。

なんと、どどーんと100玉分。

しかも新顔の小麦ブレンドでこしらえた意欲作。 

 見るからに艶々と、惚れ惚れしてしまう麺です。

いただきまーすの声で、みな桶うどんにダイブ!!

 ちゅるちゅる、ちゅるるーん、あああ、なんて美味しい!!

もう3べんも4へんもおかわりしてしまいました。

歌に酔い、花に酔い、お酒に酔って、おまけに〆うどんまで。

こんな春のフルコースを満喫の

贅沢過ぎるライブがあってよいのかしらん。

最高です。最高すぎます!

 

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ということでお腹も心も満たされた一日でございました。

三田村管打団?のみなさん、

そして絹延橋うどん研究所のみなさん、

どうもありがとう!ごちそうさま!

 

これを見れば、三田村管打団?の良さが一目瞭然。

もっともっといろいろな所で彼ら彼女らが活躍できたらいいな。

そしてあの町にもこの町にも、

三田村管打団?のような楽団がどんどんできれば、

きっと世界がハッピーになると思うんだな。

 

 

 

「松本隆の世界 風街神戸」at KOBE Varit

待ちに待ったフライデーナイト。

この日は、変わりゆく東京を離れ、

海と山と風吹く街・神戸(病院も近い!笑)に居を移して7年、

日本のミュージックシーンを豊かな言葉たちで飾り続けてきた、

偉大なる作詞家・松本隆さんのトリビュートライブ!

神戸を拠点とする地元ミュージシャンたちが、

敬愛する師の曲を1~2曲ずつ披露して

松本隆ワールドをあの手この手で繰り広げるという、

なんとも素敵すぎるイベントなのでございます!

あっという間にチケットはSOLD OUTしてしまったのですが

どうにかこうにか滑り込みでゲットでき、

この日を楽しみにしておりました。

なにせ、自分が日本語あるいは言葉というものの

豊かさや難しさ、美しさと向き合う

きっかけを作っていただいた言葉の神様みたいなお方です。

 

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ということで、トアロードにある神戸Varitさんへ。

OPEN待ちの行列はすでに熱気ムンムンなご様子。

往年を知る現役世代が多いので、年齢層高めですが、

はっぴいえんど辺りを再発見した

若者たちの姿もたくさんあり、

歌が言葉が、色褪せることなく、

世代を超えて愛され、

生き続けているのだなあとわかります。

 

ライブハウスは1Fと2Fとあり、

自分は、1Fの最後列に陣取ってスタンディング。

何げなく2Fはどんな風だろうかと見上げてみると、

なんと最前列に松本先生のお姿が!!

いやあ、ご本人と一緒に堪能することができるなんて

こんな贅沢なライブがあるでしょうか。

しかしこれは演者さんは相当プレッシャーだろうなあ笑

 

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時間となり、MCを務める

ラジオ関西パーソナリティのケーちゃんさんが登壇。

このお姉さまがまた、

軽快かつ絶妙なトークで回しまくりで、

これだけ曲者ぞろいの演者さんをまるっと手なずけながら、

終始ほのぼのとハッピーな空気を醸し出していて、

単にしゃべりがうまいというだけでない、

愛すべきキャラクターだなあと、

すっかりファンになってしまいました。

 

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そして、いよいよ熱風がめくるめく神戸の夜が開幕!

自分は神戸のミュージックシーンは

あまり関わりがなかったので

ほとんどの方がはじめましてなので、楽しみ!!

 

トップバッターは、出場中最年少のガールズバンド

THE TOMBOYS!!

大量のカラフルな風船がドドドッと舞い降り、

華々しく登場したかと思うと、

キュートにめかし込んだ出で立ちからは想像できない

ぶっとい重低音を響かせながら、

松田聖子の『風立ちぬ』からスタート!!

メルヘンの国のお姫様のような聖子ちゃんの歌が、

イマドキ女子ともなるとこれほどパワフルに変化するのかと

思わず面食らってしまうが、

骨太のサウンドに一気にボルテージは最高潮!!

引き続いて、名曲中の名曲『木綿のハンカチーフ』。

こちらも若さ全開・全力ビート!!

詩とは真逆で、まるで遠距離上等!!な勢いで

一気に駆け抜けていきました。

トップバッターとしてこれ以上ぴったりなアクトはないでしょう!!

(個人的にしゃべり抜群のギターの子が面白かった&演奏もGOOD!)

 

いやあ、のっけからこんな大本命の曲で

アクセル全開、振り切って大丈夫?

なんのなんの!松本隆ワールドは名曲の宝庫なので心配ご無用!

 

引き続いては、今回のイベントの首謀者である

石田秀一さん(イナズマクラブ)が率いる

今回のための特別編成の松本隆の世界バンドが登場!!

直前の若さ爆発のライブにまだまだ負けねえぜと言わんばかりに、

人生の酸いも甘いもがしゅんだ気怠い雰囲気をたたえながら、

はっぴいえんどの『はいからはくち』をぶち上げる!! 

約50年前、右も左もわからぬまま産声を上げた日本語ろっくが、

その時の粗削りで未完成な魅力そのままに、

時を経て、今神戸のアンダーグラウンドに吹き上げる!

はいから~ら~ら~はくち!!

 

このあとも、松本隆の世界バンドは

他の演者のバックバンドとして、大活躍するのですが、

皆さんさすが円熟のテクニックをお持ちで、脱帽です。

特に、一番ステージの端でクールにギターを鳴かせていた

東タカゴーさんのテクが最高!!

ギンギンいわせてました。

 

続いて登場が新長田の名物おじさん?

鉄板コテ之介!

真っ赤な衣装に身にまとい、

謎のコテを装着したいで立ちで、

森進一の『冬のリヴィエラ』を熱唱。

さあ、ますますディープになってまいりました。

 

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そこからしばらくは、

代わる代わる神戸の歌姫たちが

時代を彩った名曲たちを歌い上げていきます。

荘田倫子さん、元木美穂さんと歌い手を繋いでいきますが、

それぞれにそれぞれのカラーがあってよい。

しかし、なぜにこれほど女心を見事に語れるのか!と

改めて松本先生のすごみを感じます。

聖子ちゃんの『赤いスイートピー』を歌った

シャンソン歌手の小関ミオさんが、

ご本人を前にあまりのプレッシャーで、

歌詞を間違えるアクシデントもありましたが、

そらあ、緊張しまくりだと思います。

神戸なのに『東京ララバイ』をうたったウタモモさんも、

なかなか味わい深く、

ピートの乗ったスモーキーな琥珀色のウイスキーのようでした。

 

そこからいったん松本隆の世界バンドがはけて、

若い男性デュオ・にこいちによる2曲。

若い世代で松本先生といえばkinkiの人なんだそうで、

バックダンサーを携えての『硝子の少年』、

続いて弾き語りによる『風をあつめて』でさわやかな風を吹かす。

 

そして気づけば、怪しげな2人組が舞台に登場。

劇団赤鬼のお2人による寸劇。

作品の歌詞を随所に織り交ぜながら、

絶妙に笑いを取っていきますが、

最後の大オチがまさかまさかの阿久悠オチ!!

会場大爆笑でしたが、先生の反応は…大笑いだったそうで(ホッ)、

このネタを思い切ってぶち込んだお2人の勇気に拍手です。

 

そこから一転し、mabieさんの味のある歌声に、

黄啓傑さんの哀愁漂うトランペットの音色が寄り添う、

『スローなブギにしてくれ』(南佳孝)で、

会場はいっきにアダルトな装いに。

 

と思いきや、MCのケーちゃんさんが、

いきなりマイクを持ち換えて、

初々しいアイドル感を前面にアグネス!!

多彩やなあ。

 

そうして、ライブもいよいよフィナーレに向けて、

深みを増していきます。

急遽出場のノラオンナさんは

ウクレレで『卒業』(斉藤由貴)を弾き語り、

オーディエンスをわしづかみにしたかと思えば、

深川和美 & p. 鶴来正基コンビによる

壮大な『Woman "Wの悲劇"より』に心揺さぶられ、

果ては松本先生が20年の歳月をかけて日本語に訳せられた

シューベルトの楽曲の中から、

菩提樹』を高らかに歌い上げ、万感。

ラストは、城領明子さんが、ピアノの弾き語りで聴かせる

『紐育物語』(森進一)。

これがもう、ただただ圧巻で、

堂々たる歌唱力でラスト全てを持って行ってしまいました。

 

今宵は、往年のアイドル全盛の歌謡から、

元祖日本語ロック、果てはシューベルトまで 、

松本隆の世界」はどこまでも広く深いことを

改めて思い知らされました。

その詩の世界には、

微熱少年のこじれた青春のほとばしりや、

秘められた女心のいとしさや、

遠いあの人を想う切なさや、

エネルギーを持て余した若者たちの青々しさなどが、

ポケット一杯に詰め込まれていて、

つまりそれは人と人との間に生まれくる

情念やら信念やら怨念たちが、

風街の間をすり抜けて表れた心象スケッチなのです。

ああ、自分も一人の日本人として、

そして表現者の端くれの端くれとして、

こんな風に言葉と向き合えたらと、つくづく思います。

 

そして、全ての演者が出そろい、

ラストに松本先生が登壇で、拍手喝采!!

演者の皆さん、一斉にすみませんでした~とやったそうですが笑

ご本人もライブを終始楽しまれていたようです。

そしてこの神戸の街もとても気に入っておられているようで、

それはとても嬉しく光栄なことだし、

神戸が現代の風街としての一面を醸し出す街なのだとしたら、

それだけでもいつもの風景がなんだか見違えて、

ストーリーを帯びて見えます。

それから、松本先生を道端でナンパし、

このイベントへとこぎつけた石田さんとのラブラブ話も、

なんだかとっても素敵な関係だなあ。

 

そしてアンコールは、演者全員・観客も交えて、

『セクシャル バイオレットNo.1』(桑名正博)を熱唱!!

いやあ、神戸のミュージックシーンの底力を

まざまざと見せつけられた

アツいアツいアツすぎる夜でございました。

 

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<「松本隆の世界 風街神戸」at KOBE Varit 2019.4.5 セットリスト>

※一部ウル覚えなので、間違いや抜けがあれば訂正します!

(順番も一部違ってるかも)

 

●THE TOMBOYS

 『風立ちぬ』(松田聖子)/『木綿のハンカチーフ』(太田裕美

松本隆の世界バンド(石田秀一/東隆行/岡田誠司/永吉一郎/土井淳) 

 『はいからはくち』(はっぴいえんど

●鉄板コテ之介

 『冬のリヴィエラ』(森進一)/『セクシャル バイオレットNo.1』(桑名正博)

●荘田倫子 『瞳はダイアモンド』(松田聖子
●元木美穂 『赤い靴のバレリーナ』(松田聖子
●小関ミオ 『赤いスイートピー』(松田聖子
●ウタモモ 『東京ララバイ』(中原理恵
●にこいち 

 『硝子の少年』(Kinki Kids)/『風をあつめて』(はっぴいえんど

●タクロー君とナミヲ君(劇団赤鬼) 

 松本隆の世界寸劇 & 『ハイティーンブギ』(近藤真彦

●mabie & 黄啓傑

 『スローなブギにしてくれ』(南佳孝

●ケーちゃん

 『ポケットいっぱいの秘密』(アグネス・チャン

●のらおんな 『卒業』(斉藤由貴
深川和美 & p. 鶴来正基

 『Woman "Wの悲劇"より』(薬師丸ひろ子)/『シューベルト冬の旅 菩提樹

●城領明子 『紐育物語』(森進一)

 

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ここからは余談。

途中1回あった休憩の時に、

トイレでばったりご本人とお会いしたのだけど、

シチュエーション的にはやはりお声掛け、はばかられ、

自作の絵のシルクスクリーンをお渡しできればと思っていましたが

機会を逸してしまいました@@@

また神戸のどこかでお会いできればなあ。

って、もちろん風街神戸第2弾、あるよね?あるよね!!

(ひと足先に会場を出る際、石田さんがおられ、

素晴らしいイベントありがとうございました!

また次回お願いしますと言っておきました)

もし次回あるならあわよくば出たい!なんてね

 

<おまけ>

下の写真は依然、味園ユニバースでの細野さんのライブでの1枚。

たくさんの人がライブ会場にはいたのだけど、誰も気付いてなくて

なぜか自分だけはっきりとオーラを感じて

思わずお声掛けをしたときに応じていただいたもの。

我ながら興奮が隠しきれてない汗。

 

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野球2019

少し日時前後しますが週末の事。

日曜日。毎年恒例の野球でございます。

全く練習をしておりません!

なぜなら今年は、メンバー構成に大幅な変更があり、

チーム存続の危機で、

ギリギリまで出場ほぼほぼ絶望視されていたのが、

監督の熱い、熱すぎる、

熱すぎてどうしてよいのやらというほど熱い熱意に、

どうにかこうにか人が集まり、出場することになったのです。

 

ということで、会場の舞洲へと向かうのだが、

マシンをオーバーホールに出してたことをすっかり失念していて、

慌てて娘のMTBを借りていく。

サイズが取っても小さいので、舞洲くらいの距離でもヘトヘトです。

で、なんか今日はこんな遠征日和に、

ガチローディーが舞洲に向かってるなあと思ったら、

舞洲クリテだったのですなあ。

そのお隣で私は草野球でございます。

 

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10時に集合し、まずはスターティングメンバーの発表。

自分は6番レフト。

そこから、11時スタートまで練習ですが、

何しろ1年一回ぽっきりなのでバテバテ。

自分は持久力はある方ですが、瞬発力は全然ダメです@@

 

で、いよいよプレイボール。後攻なので守備から。

今年はエースが用事で来れず、

また野球経験者が3人も抜けてしまっているので仕方ないのだが

もう初回から、大炎上。

いつもならそんなにお役も回ってこない外野に、

ボコボコと打ち込まれ、必死でボールを追って疾走しまくり。

しかもちょうど南向きで逆行なうえに、

グラウンドの白さで全然ボールを追えない!というか見えない!

初回からすでに足を攣りかけるほど、走りまわされました@@@

 

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攻撃の方も湿りがちで、全然歯が立たず。

自分は3打席2四球2得点1打点3盗塁でした。

やはり打てずでしたが、辛抱強くボールを選んで出塁し、

足でかき混ぜて初得点のホームを踏むことができました。

しかし結局3回コールドで惨敗。もっと練習しないといかんなあ。

とりあえず、骨折や怪我無く終えれたので(おととし骨折の憂き目に)、

よかったとしよう。

今日は、山でもチャリでも味わうことのない、超絶筋肉痛@@@

 

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さよならスタンダードブックストア心斎橋

4/7(日)をもって、

スタンダードブックストア心斎橋が閉店した。

 

ただ単に本の小売りをするというだけの

書店スタイルを打ち破り、

本にまつわる色々な分野をミックスさせたり、

カフェを併設して長く滞在してもらう仕組みを作ることで

色々な人が集い、コミュニケーションを交わす場を生み出したり、

作家やイラストレーターやクリエイターなど、

作り手側の発信の場としても大いに活用され、

ユーザーとの交流の場として、実に多くのイベントが催された。

それらの積み重なりはいつしか、

大阪のカルチャーシーンを確実に支えてきた貴重な場であった。

 

自分もここで、家族と一緒に週末ごとにはお邪魔して

いろいろな本や人に出会うことができた。

ただ単に本を買いに行くという以上の、

なにかを経験するという場所だったから、

本当に残念でならないが、

今回の閉店は、

あそこの建物自体からのテナント全部立ち退きによるもので、

決して経営的な問題ではないので、

再び大阪市内のどこかでそう遠くない時期に復活予定。

またスタンダードブックストアの新章に多いに期待しています。

中川さん、スタッフの皆さん、おおきにでした!

また会いませう!

 

 

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『この星の光の地図を写す』刊行記念 石川直樹トークライブ at スタンダードブックストア心斎橋

昨夜は、大好きな写真家の石川直樹さんのトークショーで、

閉店間際のスタンダードブックストア心斎橋へ。

 

一応、肩書としては(消去法で)写真家と名乗られていますが、

どの肩書にも縛られない活動をされている石川さんは、

17歳の時にインド・チベットへ単身渡って以降、

辺境の地をめぐる壮大な旅人となった。

9か月をかけて北極点から南極点まで人力で踏破する「Pole to Pole」。

世界最年少(当時)での七大陸最高峰登頂(7サミッツ)。

熱気球による太平洋横断チャレンジ。

全長900kmものユーコン川をカヌーで漕破、

世界中の洞窟壁画を収集する旅などなど、

水平の旅、垂直の旅、そして時空を超えた旅を

20年に渡って続けてこられ、

その集大成がこの『この星の光の地図を写す』である。

そこには日常をはるかに飛び越えた絶景や

世界の片隅でひっそりと失われゆく風景、

厳しい自然環境の中で暮らす人たちの営みや息遣いが収められている。

 

あらゆる科学技術が発達した現代においてもまだ、

太古の昔から脈々と受け継がれてきた文化や生活様式が、

この地球上には今もって存在し続けている。

それは決して懐古主義的な感情論からではなく、

まさに科学技術では太刀打ちできないような環境下において、

最も最善の策として選び抜かれてきた結果としてである。

そういう辺境の暮らしを同時代に生きる同じ人間としてのまなざしで

感傷に浸ることなく冷静に洞察し、

それを我々に伝えてくれる伝道師でもあるのだ。

 

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トークショーでは、スライドショーや動画を見ながら、

その時の状況や思いなどを色々と語っていただきました。

写真技術のあれこれとか、

競技的な側面での登山の話(いわゆる筋肉的な話)というのはなく、

本好きを公言するだけあって、

文学的素養や民俗学的探究心といった文化的土壌を

しっかりと耕してこられた人が備えている奥深さを感じられるお話しでした。

そこから垣間見えるのは、

石川さんを突き動かしている原動力が一貫して、

知らないものを知りたい、

知らない世界をのぞいてみたいという

純粋な知的好奇心なのだろう、ということ。

現代社会において、あらゆるツールを使えば、

瞬時に様々な情報を得ることは可能だ。

しかし、それはあくまで知識として

仕入れることができるということ以上のものではなく、

それは本当に知るということ、実感として身に着けることとは違う。

それはまさに画像と写真が似て非なるものであるという事と同じだ。

やはり実際の場へ行き、わが身でもって体感することが

最善で最短の”知る”という行為なのだと彼自身が知っている。

だからこそ、彼が射程に捉えるフィールドはどこまでも広く、 

ストイックに頂を極めていくような登山家でもなければ、

アドベンチャーを舞台としたアスリートでもなく、

絶景だけを取り貯めていくような写真家の枠にも収まらないのだろう。

 

もっとも興味深かったのは、

これだけ過酷な環境下での撮影を前提としていながら、

使用している機材はなんと、

ジャバラのついた80mmレンズのフィルムカメラだということ。

凍てつく寒さや、強烈な水しぶき、砂嵐などで、

壊れてしまうことはしょっちゅうだそうです。

そしてレンズの交換ができないので、

遠いものは遠く、近いものは近くにしか撮ることができない。

もっと寄った写真が欲しければ、

自分自身が寄って行かないといけない(自分ズームとおっしゃってました)。

しかも、例えば極寒の中三重グローブをしたままとか、

大波に揺さぶられる小さなカヌーの上からの撮影など

ファインダーを覗いて正確にシャッターを切れなかったり、

露出やピントをアジャストできない場面も多々ある。

なので、あとで現像をしてみると、

ブレていたり、白トビしていたり、ピンが甘かったり、

シャッターを押す自分の指が余計に映り込んでいたりということがある。

しかしそれによって、むしろ写真に生々しい迫力が備え付けられている。

この辺りは彼が写真を師事した

写真家・森山大道の影響が大きいのかもしれないが、

ただ単に美しい絶景を絵画のように完璧な構図で切り取るのではなく、

被写体と対峙する自分自身の行為やその時の感情、

あるいはその時の周りの状況すらもを画の中に映り込ませることで、

彼が他の誰のものでもない彼自身の作風を築き上げている。

 

だから彼の写真からは、彼自身の激しい息遣いだったり、

吹きすさぶブリザードの金切り音が聞こえるし、

重い荷物を運ぶヤク達の野性味あふれる体臭が匂いたち、

シェルパイヌイットのしゃがれた声が聞こえてくる。

それは決して綺麗事ばかりではない、

嘘偽りのないその瞬間そのもの。

 

そして、普通から見れば機材的なハンデがあるにも関わらず、

彼は写真を撮り損ねて後悔したことがほとんどないという。

なぜなら、撮れないという事の悔しさを本当によくわかっているから、

撮りたいもの、撮りたいシチュエーションがやってきたら、

何が何でもとにかく撮る。

それを繰り返すことによって、撮ることの経験が生まれ、

撮れないということがなくなるのだとか。

撮るという行為自体は、極めて主体的な行為なのだが、

結局、技術がどうだ、センスがなんだといっても、

そんなことは大した問題ではなく、

まして彼がフィールドとしている辺境の地などは、

どこにカメラを向けても自然そのものが

もはやどうしようもなく圧倒的なわけで、

どのみちシャッターを押すということくらいしかできない。

ならばそこにすべてを注ぐ。

もちろん、そうは言っても彼自身が技術やロジックを

きちんと身につ行けているということは大前提としても、

彼は常に謙虚に世界と会話を試みているようでした。

 

さらに面白かったのは、

常にカメラが壊れるリスクがあるため、そのバックアップとして

一時期は写ルンですを必ず携帯していたそうで、

実際に持参したカメラが全て壊れて、

それで撮影を続けたということもあったそう。

どんな状況下で、何やっても絶対壊れないから、

最強ですと太鼓判を押しておられました。

 

そして石川さんの魅力は、写真だけでなく、

そこに添えられる言葉たち。

彼は毎日、日記をしたためていて、

それもトピックス的な事柄よりもむしろ、

翌日になればすっかり忘れてしまうような

細かな部分を意識的に書き留め、

それをあとで紐解きながら考えを文章にまとめていくそう。

ディテールにこそ、心動かすものが宿るというのは

とても共感できます。

 

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トークののちは質問コーナーで、

自分も最後の質問者として 質問させていただきました。

目を見張るヒマラヤの絶景など、

美しい景色の写真はもちろん素晴らしいのだけど、

やはり石川さんの写真で心打たれるのは、

そこの住まう人たちの営みだったり、息遣いが伝わる写真たちで、

シェルパ族だったりポリネシアンだったりイヌイットだったり、

彼らにカメラを向けることができるだけの、

あるいは、厳しい旅の同行者としての信頼関係を築くうえで、

どうやって懐に飛び込んでいくのですか?と質問しました。 

石川さんの答えは、いたって普通にいること、

普通の人間として普通に接すること、というものでした。

同じ人間同士なのだから、変に構えて距離を置くのも不自然だし、

逆にずかずかと遠慮も礼儀もなく近づいていくというのも変。

まして自分はあくまで異邦人なのだから、

見ず知らずの人がいきなりカメラを構えたりしたら

不審思われるのは当然だし、

人が嫌だな不快だなと思う事はしないし、

場もわきまえるし、

必要な手続き(村長に許可を得るなど)はきちんとやるし、

そのことで何か特別に大袈裟にパフォーマンスをやることもない、

それはチベットでも日本でもどこでも同じことですよ、

と謙虚な姿勢で実に地に足の着いた返答でした。

それはまさに彼がこの壮大な旅を

ライフワークとして捉えているからで、

決してセンセーショナルなものに流されず、

自分の視点・観点をブレさせない姿勢の一端なのだと思いました。

 

終了後は、サイン会。

自分も色々石川さんの写真集や著書は持っているのだけど、

その中でも一番好きな『Lhotse』にぜひとも、

ということでサインをいただきました。

 

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石川さんはこの6月から、

2015年に登頂を断念したK2を再訪するそうで、

また新たに地球の描き出す壮大なドラマを我々に見せてくれそうです。

 

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音遊びの会『ないしょのみらい』

週末、神戸へ。

音遊びの会の『ないしょのみらい』に長女と行ってきました。

 

2005年からスタートしている音遊びの会は、

実験的な即興音楽の分野で活躍する音楽家や、

音楽の作用を研究する大学関係者、地元神戸のローカルな演奏家らが、

知的な障がいをもった人たちを巻きこみながら、

音楽という現象をを介して、

様々なコミュニケーションの場を創り出していくという

活動を続けている団体で、

敬愛する、大友良英さんや、旧グッゲンハイム邸の森本アリさん、

梅田哲也さんなど、

いつもお付き合いしていただいているアーティストのみなさんも

色々な形で携わっておられます。

いわゆる学校で教える音楽のように、

音楽の技法や理論的な基礎をしっかりと指導し 

それをマスターしていくのではなく、

こんな音を出したい、こんな楽器をやってみたいという生の気持ちや

音を出すことの楽しさ、音を合わせることの心地よさを第一に、

即興で繰り広げるスタイルで、

その場一度きり、予測不能で、プリミティブな音楽が生まれています。

 

2017年に神戸大学から兵庫の和田岬へと

拠点を移して再スタートし、

今回はいまだ現役で稼働している木材の加工所「小池木工所」さんが舞台。

 

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中へ入ると、そのまま小さな工場の作業場。

そこに怪しく仮装した人たち楽器をもってウロウロしています。

めいめいに音と声とを出しながら練り歩き。

まるでどこかの密教の集いか、夜神楽のごとき緊張感を帯びつつ、

徐々に繰り返されるリズムに高揚感が生まれていきます。

そうしてその熱量が徐々に会場を全体を巻き込んで、

なかば狂乱のごとき世界へと昇華してゆく。

 

と、その行列の中にトイピアノを抱えた

見覚えのある真っ黒な姿があり、近づいてきたかと思ったら、

隣にいた娘に気付いて、さっと手を取り、

行列の中へとさらって行ってしまいました!

演奏開始直後で、不気味な行列にちょっと面食らっていた彼女、

突然のことで軽くビビってたみたいですが、

それでも授けられたピアノをがちゃがちゃと鳴らしておりました。

その誘拐犯こそ、大友さんでございました(笑)。

ちゃんと覚えてくれておられます。

 

そんなこんな幕開けから、とにかく怒涛の音のるつぼ。

解き放たれた自由の音があちらこちらで上がり、

演者も観客も垣根を越えて、ひとつのお祭りの様です。

途中、巨大な段ボールの巨神兵が登場したり、

焼き肉or寿司バトルがあったり、

とにかく、音が、声が、生き生きと自由に闊歩して、

フィクションもノンフィクションも飛び越えた

大きなミュージカル劇の中に放り込まれたような感覚。

そうです、これはもう再現不可能な一度きりの”その場小説”なのでした。

 

人というのはお母さんのお腹の中で生命を宿した瞬間から、

あらゆる環境音をゆりかごとして、

母親のドクンドクンという鼓動の刻む一定のリズムに身を委ねる。

誰しもが無音では耐えられない。

心地よい音(≒”きれい”な音、”美しい”音)、

心地よいリズムに身を投じる時、人は自然と喜びを感じるし、

時として、自らそういった音を出したり、リズムを生み出したいという

プリミティブな欲求が芽生える。

それがいわゆる「音楽」という形式に整えられ、

型取らていく場合もあるが、

例えばでたらめに鼻歌を口ずさんだり、

知らず知らずのうちに足でリズムを取ったり、

思わずわああっと叫んだり、

そういうこともまた本当の意味での音楽なのだと思うし、

この音遊びの会の生み出す音楽というものは、

音への欲求が生のまますくい取られた素朴な音楽なのだと。

 

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終演後も、遊び足りない人たちが引き続き演奏を続けていて、

それを聴いていると

こちらもなんだかやっぱり音が出したい、音を合わせたいとなって、

近くにあった太鼓を叩いてみたり、リズムを取ったりしていると、

ドラムをやっていた少年がそこに合わせてリズムをやってくれる。

そして演奏終わりにやってきて、イェ~イとハイタッチを交わす。

たったそれだけのことなのだけど、

音楽を通じて何かが通ったとはっきりとわかる。

音楽はだからすごい。

 

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いよいよお片付けとなって、大友さんにご挨拶。

「色々お騒がせしてま~す」とはにかみながら(あのこと?)、

色々とお話しできました。

今年もどうぞよろしくお願いします!

 

ちょうど、同じ時間帯にNHKで放送されていた「いだてんコンサート」を

帰宅してから見る。

でっかいNHKホールの中央に陣取って、

N響の面々とガチンコで堂々たるバトルを繰り広げながら、

ギターをかき鳴らす大友さんの雄姿と、

さっきまで子ども達と一緒に輪になって、ほのぼのと音楽と戯れる

いつもの気さくな大友さん、

どっちもが本当にわけへだてのない純粋な音楽小僧で、

大友さんの器の大きさに改めて気づいた次第。

ジャンルにも縛られず、人の評価や視聴率などにも揺さぶられず、

ただ純粋に音楽を鳴らしたい、それによって人と人を繋げたい、

そして、この社会でいろいろな理由で生きにくくなってしまった人たちに

単にこしらえた音楽を届けるのではなく、

どうです?一緒に音楽をやりませんかと肩肘張らずにそっと手を差し伸べてくれる。

こんな素敵な音楽家はなかなかいないのです。

酒の店にて

 

 

フレッシュの決起集会を兼ねて春の宴を、

なじみの天満酒の店にて。

ここは100種+αの地酒をセルフで飲み放題。

料理はなく、全て持ち込み。

色々持ち寄って、ひたすら酒に酔うのじゃぞ。

今宵は鍋を用意いたしましてござる。

 

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作戦会議を繰り広げつつ、

とりあえず地酒一覧とにらめっこしつつ気になる酒を片っ端。

普段ならチョイスしない銘柄などもちょいちょ冒険しつつも、

やはり自分の贔屓の酒に手が伸びてしまうのだなあ。

約3時間、呑み倒しまして候。

あとはよう覚えとらんので、スマホに残ってた酒の写真をどぞ。

 

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ということで、本チャン、頑張るで~。

 

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