記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

水平歩道をゆく 欅平〜阿曽原温泉小屋ピストン

ということで連休後半は、前半の贅沢三昧から一転、厳しいチャレンジ山行!
イェイ!
金沢で嫁子と別れて、そこから1泊2日で行けそうなところというと、
白山か立山かというところだが、2週連続で激混みのところはゴメンしたいところ。
そこで色々悩んだ結果、いよいよ本気のチャレンジをしてみようということで、
念願の黒部峡谷の水平歩道へ行ってまいりました!


黒四〜欅平の間の30kmは「下の廊下」と呼ばれていて、
かつての電力開発、ダム工事の作業用の通路として、断崖絶壁に切り開かれた道。
そのあまりに険しい自然環境のため(9月まで雪渓が残り道を遮断している等)、
7月〜10月の短い夏の期間だけ通行が可能となる道で、
一歩間違えれば200m下を流れる黒部川の泡と消える非常にスリリングな場所です。
今回は時間的な都合もあり、下の廊下のうち、下流半分、
ロッコの終点である欅平から、中間地点にある阿曽原温泉小屋までのピストンでした。
そしてそこからもう少しだけ足を延ばして、
高熱隧道の終着点である仙人谷ダムと黒四発電所を拝んでまいりました。


↓突撃!


↓仙人谷


↓黒四発電所


黒部峡谷の谷筋の上部に水平に切り取られた山道は
さすがにスケール感バリバリでしたが、
予想していたよりも怖いと感じる部分やテクニカルな個所はなく、
むしろきちんと整備がされていて歩きやすく、道幅も十分。
ほぼ全区間にわたってワイヤーが張られ、
難しいところにはしごや階段も設けられているし、
欅平から水平歩道の起点までの最初の急登以外はほぼフラットな道なのでラクチンでした。
むしろこの間の南岳新道の方がスリリングで難儀。
もちろん、一歩足を踏み外したら一巻の終わりというリスクはありますが、
それはどの山でも登山道でも同じことです。
万人にお勧めするわけにはいきませんが、
それなりの山の経験者の人なら十分歩けます。
ただし12kmほど休憩ポイントはなく、長丁場なので健脚者じゃないとしんどいかも。


↓断崖絶壁の道


↓スケール感はすごい


今回の最大の目的は秘湯中の秘湯、阿曽原温泉♪
この湯はまさに高熱隧道のある山の地熱によって暖められた黒部の天然水。
山深い地で山行の疲れを癒す、最高の瞬間でした。
小屋は定員50名ほどのこぢんまりとした小屋で、
短いシーズンのために毎年立て直しと取り壊しを繰り返しているプレハブ小屋です。
ここのご主人の佐々木さんはまさしく山の男で、かっちょよかった。
ここの飯がまた最高で、あじフライ定食は極上、ボリューム満点で言うことなし!
先週の弾丸・大混雑の山行と対照的に、のんびりゆったりと山を楽しめた山行でした。


↓阿曽原温泉小屋


↓秘湯にどっぷり♪


今回は残念ながら黒部ダムまで行けなかったけど、
実は今週末はまたまた黒部ナノダ!
ということでブログ停滞ちうですが、毎週毎週準備に追われておるゆえ、
詳細は10月にゆっくり書くことになりそうです。


<1日目>
5:45魚津ネカフェ⇒6:25新魚津駅⇒(富山地方鉄道)⇒7:06宇奈月温泉駅
7:32宇奈月駅⇒(黒部峡谷ロッコ)⇒8:47欅平駅
9:00山行開始⇒9:40欅平上部⇒9:55水平歩道始点⇒10:30第1トンネル
11:18志合谷トンネル⇒11:38大太鼓⇒12:20折尾谷⇒13:40阿曽原温泉小屋


◎阿曽原温泉小屋で一泊・以下は小屋より偵察
14:00阿曽原温泉小屋⇒14:15阿曽原上部⇒14:24権現峠⇒14:45仙人谷ダム
15:15吊橋(黒四発電所)⇒16:30阿曽原温泉小屋
◎17:00〜18:00温泉タイム
◎18:00〜18:30夕食タイム
◎19:15〜20:15DVD鑑賞会
◎20:30就寝


<2日目>
5:30起床⇒6:00朝食⇒6:30出発⇒8:18大太鼓⇒
8:30志合谷トンネル⇒9:30欅平上部(水平歩道終点)
10:00欅平駅10:45⇒(黒部峡谷ロッコ)⇒12:02宇奈月駅12:50⇒
富山地方鉄道)⇒13:21新魚津駅魚津駅13:26⇒(はくたか)⇒
13:42富山駅14:19⇒(サンダーバード30号)⇒17:35大阪駅