記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

喜楽湯 at 西川口

東京遠征2日目も、メインのミッションをすべてこなしました。
相当な移動距離で、結構なペースで相当歩いていることもあり満身創痍。
でも、あともう1つだけ。
乗り込んだ電車では思わず爆睡し、
終点の大宮でJR京浜東北線に乗り換えて西川口駅へ。
そこからは再び徒歩。
JR線沿いに川口駅方面へ歩き、
途中で住宅街に切り込んで15分ほど。
たどり着いたのは、「喜楽湯」という銭湯です。


つい先日、何かのニュースで、銭湯ペンキ絵師のことをやっていて、
日本にたった3人しかいない銭湯ペンキ絵師のうち、
まだ30代で女性の田中みずきさんの特集をやっていた。
ちょうど、年末に、その3人のうちのお一人である
丸山清人さんのライブペインティングを生で見て感動したのが記憶に新しく
銭湯文化にもっと接してみようと思っていた矢先でした。
そこで自分と同じ30代の世代の人たちが、
若い人に向けた情報発信のための
「東京銭湯―TOKYO SENTO―(http://tokyosento.com/)」を立ち上げ、
盛り上げていることを知りました。
で、そこが古い銭湯を引き継いで実際に「喜楽湯」という銭湯を
経営しているということもわかり、
ぜひ一度行ってみたいと思って、旅のラストにやってきたという次第。
ちょうど疲労困憊で、ゆっくり体を休めたかったのもあります。


↓喜楽湯(http://tokyosento.com/kawaguchi_kirakuyu/


いわゆる昔からその町に溶け込んだ古き良き銭湯というのとは違って
若いデザイナー系の人がやっているなあという感じの銭湯ですが、
このご時世、後継者がいなくなって、
衰退、滅亡の危機に瀕した日本の伝統文化が多い中で、
こうやって自分と同じ年代の人が
実践的に継承してくれるということだけでも
大変ありがたいなあと素直に感じています。
またもや本屋トークの話になりますが、
銭湯も単に浴槽を提供する、風呂に入るというだけの場ではありません。
スーパー銭湯などのレジャー施設とは厳密には違うのです。
自然と地域の人々が集まって、裸の付き合いをする
コミュニティーの場としての機能があって、
そういった役割に目をつけて、色々なイベントなどを仕掛けてということが
全国各地で始まっています。
そういった動きが横のつながりで繋がっていけば、
なかなか面白いだろうなあと思います。


さてさて、うんちくはこれくらいにして、
なんといってもお風呂をいただくことが先ですね。
公衆浴場なので料金も420円とお安い。
もともと、毎日遣いをする前提なので当然と言えば当然ですが、
銭湯がチープな極楽たる所以ですね。
ここはシャンプー&リンス、ボディーソープは無料で備付、
しかもフェイスタオルも無料貸し出しなので、
気楽にふらっと立ち寄りしやすいシステムになっています。
こういうの、とってもありがたい。


↓420円也


浴室はいわゆる関東のド定番のスタイル。
まず入ってすぐに洗い場があり、奥に大浴槽がついていて、
後ろの壁にペンキ絵がある。
関西では、壁際に洗い場があり、
浴室の中央部分にメインの湯がドーンとあるのが一般的なので、
なかなか新鮮に映ります。
このペンキ絵がなかなか可愛らしかったです。
浴室はとても天井が高く、
カラーンと洗面器の音が響き渡って、なんともええ感じ。
お湯は少し熱めですが、疲れ切った体にジーント沁み渡ります。
後で番頭に話を聞いたところ、
今でも井戸水をくみ上げ、薪で炊いているということで、
ナルホド芯から温まるわけです。
サウナと水風呂もありましたが、もう十分汗は出したので、
湯船でまったり30分ほど。
ええ湯いただきました。


↓関東スタイルの配置


↓かわいらしいペンキ絵


帰りがけに、若い番頭さんと少しお話。
取り組みの話とかちょこちょこ聞くことができました。
頑張ってほしいですね。
で、銭湯好きで、大阪から来ましたというと、
なんとお兄さんが京都で銭湯やっているので
興味があれば一度言ってあげてと案内されました。
この年齢で、兄弟で、全然違う町で銭湯に携わっているというのは
なかなか面白いではないですか!
ぜひ京都に行く際は遊びに行きますとお約束して、おいとましました。


帰りは川口駅まで15分ほど歩き。
そこから京浜東北線で東京駅に出て、
晩飯に弁当と、あとはおみやげを買って新幹線に乗り込み
日付が変わるぎりぎりで帰宅。
多少無茶苦茶なプランで大変でしたが、全ミッション無事クリアして
充実の東京沿線でございました。
ということで東京記事やっと書き終えた〜。