記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

『関西のスパイスカレーのつくりかた』出版記念スパイスカレークッキングショー&トーク atスタンダードブックストア心斎橋

in/sectsさんから『関西のスパイスカレーのつくりかた』なるレシピブックが

出版されるのを記念して、スタンダードブックストア心斎橋で記念イベントがあり

参加してきました。

レシピに参加しているのは関西スパイスカレーのカルチャーを支える錚々たるメンツ。

お店の紹介ではなく、レシピを提供というのはなかなかなものです。

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 インセクツの松村さんの進行で、この日のゲスト陣は、

旧ヤム鐡道の植竹さん、Gharの鈴木さん、カレーちゃん家の木村さんと

ツボ押さえたラインナップ。

お三方が今回提供されたレシピを同時並行で実演しながら、

あれやこれやとお話ししていきます。

植竹さんのチャラさと、鈴木さんの堅実さが見事にコラボレーション(笑)

実演しながらも、テンパリングのコツとか、作り方の違い、

各お店の個性となるスパイスや食材のお話、

あるいは関西スパイスカレーのカルチャーについて等々、

わきあいあいとした展開でした。

 

この日開場は超満員で、80人ほどはいたでしょうか。

自分が本場カレーを探求しだした20年前、

まだ中津のカンテグランデ、京都白川のガラムマサラ

あるいは今よりずっとハードコアだったカシミールさんくらいしかなかった頃には

まるで想像もしていないほど一般に浸透した感があります。

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旧ヤムさんは土ごぼうのカレー、Gharさんは鰹かおる豆カレー、

カレーちゃん家は王道のキーマとそれぞれが、手際よく解説をしながら作り上げて

みんなで実食。 

個人的にはGharさんのが絶品でした。

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関西スパイスカレーも、開業3~10年組が中心となり、

横のつながりも幅広くなって、

ただのグルメからちょっとしたカルチャーの担い手まで成長をしてきた感がありますが

ここらが面白さの頭打ちかなというのが個人的な感想。

後はこれが全国的にもっと浸透して、そのトップリーダーとして存在感を出せるか

というところしか活路が見いだせないくらい、関西ではもう飽和状態。

ホンモノだけが細々と生き残り、

一方でうまくやりくりできたところが

カルチャーとしてではなくビジネス化して陳腐化していくのだろう。