記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

映画『旧グッゲンハイム邸裏長屋』完成披露上映会

年末に素敵な映画が届きました。

 

いつも色々と楽しませてくれる神戸塩屋の旧グッゲンハイム邸。 

穏やかな海を臨むその洋館の裏側に

ひっそりと佇む長屋で共同生活をする若者たちの、

ほんわかと陽だまりのような日常を切り取った作品が完成したという事で、

その完成披露上映会へ家族そろって行ってきました。

 

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映画の前にフード出店で、

作中に登場するという「長屋映画めし10ミニッツくつくつ」と、

多井畑の美味しいパン屋さん「味取」のパンがあり、

みんなでモグモグ。

 

開演時間となり、オープニングアクトとして、

裏長屋の住人により結成された

脱力系トランペット集団「ペ・ド・グ」による演奏。

どこかで聴いたことのあるようなテーマソングが、

ふにゃふにゃふにゃ~っと。

いい感じの抜け具合で、これぞまさに塩屋な感じ。

 

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そして、前田実香監督のあいさつで、

映画『旧グッゲンハイム邸裏長屋』の上映がスタート。

解説によると、映画はショートショートのお話が連なる構成で、

 

「私が卒業しない理由」

「としちゃんと、イギリスから来た青年」

「曰く、隠し財産ないことはなかろう」

 

の3本。どれも穏やかな”塩屋じかん”が

そのまま切り取られたような空気感で、

出演者の皆さんも、ほとんどが本人役とはいえ、

まるで演技なのか素なのか、

ほとんどそのままの暮らしぶりをちょっと拝見といった具合で、

すごくステキ。

 

ああ、自分ももっと若ければ、

こんなコミュニティで暮らしてみたいなあと

つい思ってしまうような、

とっても愛おしい時間と空間。

 

美味しい手作りのお料理(時にはストレス発散の見事なケーキ!!)と

美味しいお酒、そしてボロロン、プププと気ままに混ざり合う小粋な音楽、

そして穏やかな海に、風が通り抜ける山、

急がず慌てず丁寧に暮らす人たち、

まるで地上の楽園のような理想的な町並みがこの塩屋にはあります。

つまり塩屋という町も、塩屋に住まう人たちも、元々が絵になるのだなあ。

 

その温かな空気感を、余計な味付けをせず、

ただありのまま真空パックして映画にしたようなのが

とても素晴らしかった。

 

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上映の後は、アリさんとゲストの石井岳龍監督との

トークセッションがあってそちらも興味深かったのだけど、

子どもたちのこともあり、

中座して帰阪することにしました。

その際に、アリさんにも似顔絵の作品を無事にお渡しできました。

 

今年は多忙で、

こちら方面になかなか足を運ぶことができなかったのだけど、

海と山に挟まれた、坂と路地の小さな町・塩屋はやっぱりステキ。