子連れツーリング しまなみ海道
3月の事。
長女が無事に小学校を卒業しまして、
中学校入学の合間まで少しの自由な時間。
中学に入ると、
勉強だけでなくクラブ活動や色々なお付き合いなどで
忙しい日々に入ってしまうので、
小学校のうちにやっておきたいチャレンジとして
前々から温めておきながら、
コロナのせいで延び延びになってしまっていた
「しまなみ海道 親子ツーリング」。
コロナの状況がまだひっ迫する前に、
駆け込みで行ってきました。
しまなみ海道といえば、
アイランドホッピングをしながら海を渡る、
サイクリスト憧れの聖地です。
今回は、日程の都合もあり、
まずはオレンジフェリーで
そこから尾道を目指していくルートになります。
なので、アプローチを含めると
おおよそ100kmのチャレンジになります。
島と島をつなぐ大橋ごとに、アップダウンがあり、
島の中間での峠越えもあり、
小学生にとってはなかなかのハードさになりますが、
回転木馬のアワイチでも、
厳しい急坂を足つきなしで登り切って
みんなを感動させた、
”坂道姉ちゃん”の異名をとる娘なので、
本人はがぜんヤル気満々です。
3月はなぜか週末ごとに雨でなかなか予定が立たず、
ヤキモキしていましたが、
密を避ける効果も考えて、日曜版に出立して、
平日月曜日に走る行程に切り替えて手配。
そして当日。かなりの大雨で、
本当は自宅から南港まで走っていく予定をあきらめて、
自宅から輪行。
自分のカーボンバイクはまだいいのだけど、
娘のアルミMTBの重いこと重いこと。
時間をかけつつ、電車を乗り換えて出港の30分前に到着。
受付を済ませていざ乗船です。
自転車は輪行袋に入れて荷物扱いだとチャージ不要でした。
いざ乗船すると、見事なエントランスロビーで、
まるで船であることを忘れて、どこかのホテルみたい。
早速チェックインをして、スイートへ。
入ると、十分すぎるしつらえで、娘とびっくり。
翌日の大冒険にむけてゆっくり体を休めることができます。
とはいえ寝るにはまだ早いので、船内を少し探検。
甲板に出て22時の出港を。
船旅はこの離岸の刹那が旅情を演出してくれますね。
丸一日降った雨がようやくこの自分になって止み、
低く垂れこめた雨雲を見送って、船は西へ西へと、
暗闇を進みます。
船外は風がかなり強くて、すぐに体が冷えてしまい、
暖を取る意味でもレストランで温かいものを食べる。
22:30ラストオーダーぎりぎりセーフ。
それからしばらくはロビー辺りで、
地図を見ながら、翌日のコースを説明したりしていると、
そろそろ、明石海峡大橋をくぐる頃。
再び強風の甲板に出て、大橋をくぐりました。
それから、明日に備えて就寝です。
翌朝は5時少し前に起床。
色々と準備(特に自分はザックに娘の荷物を入れているのでパンパン)して、
レストランで朝食。
オレンジフェリーは朝食に力を入れているので楽しみにしていました。
娘は和食、自分は洋食。
自慢のマーマレードや、厚切りのハム、パンがおいしくて、
なるほどなるほど。
船は6時ジャストに東予港に到着。
とはいえすぐには降りれないので、
下船口で輪行抱えて待ちます。
そして下船の合図で船を降り、
すぐに駐車場でマシンを組み立てます。
当初、娘の負担を少しでも減らすために、
今治まで可能であれば電車で移動を考えていて、
最寄りの玉之江駅から6:33に電車があり、
頑張れば間に合うかと急ぎましたが、
ここを出発時点で6:15をすぎており断念。
ということで気を取り直して、いざ出発!!
田んぼを貫く直線道を西へ。
他のサイクリストたちはみなR196に入って、
そのまま今治方面へ進んでいきますが、
我々は玉之江駅方面へさらに西へ進みます。
R196はすでにこの時間でも交通量が多く、
しかも大型車が多い上に、
路肩が狭く、轍も多くて走りづらい、
おまけに河原津海岸の所の登りが裏ルートより斜度が急なので、
フレッシュの際にも利用した、
勝手知ったる裏ルートへ迂回するためです。
壬生川の図書館や新聞社などが並ぶ大通りに出て、
車のほとんど来ないノーストレスで、
東の空からオレンジの光を浴びながら、快調に北上します。
今治小松道をくぐり、ファミマの所の交差点で左折し、
県道159、150号へ入ります。
川を越え、しばらく進むと予讃線をまたぎます。
もう一度小さな川を渡ると、
向こう側にアンパンマン列車が走っていくのが見えました。
もう一度予讃線とクロスしてトンネルをくぐると、
徐々に登り基調になります。
わずかに急な坂を上ると県道159号へ合流し、右折して、
世田薬師さんの所の峠越え。
本日1発目の登りも、なんなくクリアして、
向こう側へとダウンヒル。
下りきった先でR196と合流します。
ここからしばらくは交通量の多い国道を行くしかないので、
辛抱して進みます。
リスタートして、その先の長沢の交差点で右折し、
県道38号(今治街道)へ入ります。
この日は平日ということもあり、
通勤の車や通学の自転車がそこそこいて、
慎重に路肩を進んでいきます。
頓田川橋を渡り、喜田村交差点で右手の産業道路へ入ります。
このところ娘は歴史、それも戦国時代に興味津々なので、
せっかくなので歴史スポットもめぐる予定にしていました。
まずはその1つ目として、今治城に寄り道です。
時刻は8時ジャスト。
今治城は言わずと知れた城造りの名人、
藤堂高虎により築城されました。
慶長7年(1602年)に築城開始、完成がその2年後、
つまり戦国末期のものなので
実際には戦のための城ではなく、
統治の政のための城だと考えられます。
別名、吹上城。
高虎が関ケ原の戦いの武功でこの地にやってきた当時の城は、
今の伊予富田の南にある唐子山の山頂にあった国府城であったが、
より海上交通ににらみを利かせられるポイントとして
今の場所に新たに築城したのが今治城です。
海の間近に建てられたこともあり、堀には海水が引き込まれ、
当時は船が直接城を出入りできるようになっており、
日本三大水城の一つに数えられています。
この城が凄いのはその地盤の埋立技術。
当時はこの一帯は今張と呼ばれ、
つまり遠浅海岸を埋め立てた新開地で、
地盤が弱く、それらを考慮して、
杭打ちなどで地盤を固めた上に築城しているのだ。
当時の再選他の土木技術が結集したのがこの今治城なのです。
残念ながら、まだ開館前だったので、
内部は見学できませんでしたが、
城好きの娘は大満足の様子でいた。
さて、寄り道もほどほどにして、先へ進みます。
市街地を通り抜けて、R317へ入ると、
少しずつ緩やかな登り。
えっちらおっちら上って西瀬戸自動車道をまたぎます。
この辺りからいよいよ、道に、自転車向けの案内用として、
ブルーラインが引かれています。
それに沿って、県道161号へ入ります。
その先のファミマで、小休止して、食料等々の買い出し。
ここまでですでに20kmちょいほど走ってきました。
時刻は8:30。
10分ほどの休憩ののちリスタート。
ここから目と鼻の先に、いよいよしまなみ海道の案内板があり、
そこからがいよいよ大冒険の本番!!
しょっぱなから、登りがはじまります。
糸山までは、そこそこ急な登りを
くねくねと回りながら登っていきます。
娘のペダリングにも力が入っています。
頑張れ、頑張れ!!
この辺りはまだ体力十分で、
余裕で足つきなしで登り切りました。
せっかくなのでサンライズ糸山にも寄り道。
ここから、このあとすぐに訪れる来島海峡を眺めます。
のっけからハイライトです。
長女もそのスケールの大きさにおおっ!となっていました。
売店だけ開いていたので、少しだけ覗いて、
おそろいの安全のお守りステッカーシールを購入し、
それぞれのマシンに張り付けました。
そしていよいよ、アイランドホッピングへとスタートです。
サンライズ糸島から、先ほどの本線に戻り、
ぐるぐると回廊を回りながら少しずつ登っていきます。
そしていよいよ高速道路の高さまで上がってきて、
来島海峡を渡ります!!
イヤッホイ!!
全長が約4.1㎞もあります。
下を覗いてみると潮がぐるぐると渦巻いていたり、
複雑な地形に海水がぶつかり合って
白波を立てているのがわかります。
それにしても高い@@@
娘も興奮気味に、下をのぞいたり、景色を取ったり。
この日は黄砂のせいで若干遠くがかすみ気味でしたが、
それでも絶景を十分に満喫できるいいお天気。
途中途中で、立ち止まって景色を楽しみながら、
ゆったりと渡り切りました。
まず1つ目の橋を渡り切って、大島に上陸しました。
自転車用のループを伝って海岸線まで降りたら、
道の駅よしうみいきいき館で少し休憩して、
渡ってきた来島海峡大橋をバックに写真撮影。
まだ時間が早かったし、この後の時間もないので、断念したけど、
本当は渦潮クルーズとか乗れたら、娘を喜ばせることができたんだけど。
今回は完走第一で、それはまた次の機会に。
よしうみいきいき館を出発すると、すぐに急な登りです。
他のサイクリストも四苦八苦で登っていますが、
ここで娘にええカッコ見せたろと、
後からゆっくりおいでと言い残して
大人げなくフルアタックで、全員ぶち抜いて一等賞!!
(しかも今回はビンディングじゃなくトレランシューズで)
登り切ったら、すぐに下り返して、娘を迎えに行くと、
娘がすごいすごいと言いながら、笑ってました。
そういう娘も、意外と早く登ってきてて、足つきなしでクリア。
流石です。
高速の入り口の交差点からは向こう側に、
緩やかに長く下り。
気持ちよく風を切りながら、
島の中心部を通り過ぎていきます。
そしてしばらく進むと、
橋の上り下り以外ではおそらく一番の登りになる
宮窪峠にさしかかります。
ここはゆっくり娘のペースに合わせながら、
慌てずじっくり攻めます。
娘もギアを落として、自分のペースを守って、真剣モード。
ここも無事足つきなしでクリアです。
(後で聞いたら、ここが一番しんどかったそう)
高速の真下で峠を越えたら、
宮窪の集落へ向けて一気の下り。
難所をクリアした後の油断でダウンヒルが一番危ないので
娘に注意喚起しつつ、慎重に下ります。
下りきって海のところを本来は左折するのがしまなみルートですが、
今回はそこを右折します。
集落を抜けた先に、
ここも歴史好きの娘のお楽しみにとやってきたのですが、
月曜休館!!
あらま、残念でしたが、
ここから見える海の真ん中にある能島(のしま)を眺めながら、
色々歴史をレクチャーしてあげました。
この一帯は、南北朝から戦国時代にかけて、
海の上での最強軍団と言われた海賊ですが、
海賊といっても無差別に往来する船を襲撃して、
金品を奪うようなものではなく、
どこの国にも属すことなく、自分たちの自治をもち、
周辺を運航する船から通行料を得る代わりに、
複雑に入り組んだ地形で生み出される、
難しくて速い潮が流れる海域を安全に通過できるように
水先案内を担ったり、
周辺の国々からの依頼を受けて、
海での戦に参加したりしていました。
信長の石山本願寺攻めの際には、
毛利からの依頼で石山本願寺側につき、
第一次木津川口の海戦では、早船を駆使して
信長軍を撃退する大活躍を果たしました。
当時の政の中心地であった、京都や畿内に直接つながり、
西国の国々に面する瀬戸内海の制海権を握ることは、
天下統一の極めて重要なポイントであり、
村上水軍は歴史舞台の様々な場面で、
鍵となる役割を果たしました。
残念ながら博物館は閉まっていたので、リスタート。
少し戻って、先ほどの分岐を直進して、
しまなみルートの本線に戻ります。
しばらく進むと、村上水軍の本拠地である能島が目の前に。
ここで再び立ち止まって、歴史のお話を。
すぐ目の前、まるで海というより大河のように、
激しく流れる海面のど真ん中に、平らな小島がポツンとあり、
それが村上水軍の本拠地・能島。
見た目の通り、いくつもの島と島の間を激しく出入りする潮流が、
予測がつかない複雑な流れを作り、
またその流れには一見してわからない、
浅瀬や岩の突起が海面下に潜み、
容易には近づけない魔の海域の、まさに只中に位置しています。
あそこにもいつか娘と上陸したいなあ。
能島を後にして、引き続き海岸線をなぞっていきます。
しばらく進むと、大きな橋が見えてきました。
あそこまで再び登らないといけません。
いったん橋をくぐり、その先の自転車道の登りまで。
そこからぐるぐるとスロープを回りながら高度を上げていきます。
この時は、風が結構強く吹いていて、
登りのアゲインストに四苦八苦しながら、
ここも足つきなしで娘さん、登り切りました。
そうして、橋を渡って2つ目の島・伯方島上陸!!
橋を降りるとすぐ下に伯方ビーチと
道の駅 伯方S・Cパークがあり少し休憩です。
時刻は11:30、ここか次の道の駅 多々羅しまなみ公園かで
お昼をと思ってたのですが、
小腹も減ったのでこちらで軽く食べることにしました。
中のレストランは結構混んでいて、
せっかくならビーチで食べようと売店で購入。
結構風が強かったのだけど、
自分は焼豚玉子飯、娘は鯛塩ラーメン。
伯方といえばの伯方の塩。塩ソフトクリームが有名だけど、
寒かったのと、あとでアイスは食べるので今回はなし。
腹ごしらえをすまして、リスタートです。
しまなみルートは伯方島の西岸を軽くなぞるだけなので、
あっという間です。
造船所横のちょっとしたのぼりが若干急で、
それを乗り越えたら、高速の下で交差して、自転車道へ。
ここはダラダラとした登りで進み、
一番最初に架けられた大橋(1979年完成)で、
海峡部に架けられたものでしまなみ唯一のアーチ橋。
この日も風が強いせいで、
海面にはいくつもの白波が立っていました。
それがまるで『この世界の片隅に』で、
すずさんが絵に描いた白波の兎のようでした。
娘にそれを伝えると、「ほんまや!」と嬉しそうでした。
大三島橋からは長い長いスロープを海岸線まで下るのですが、
ここのスロープはとても長くて、
しかも細かく先の見えづらいカーブの連続なので、
センターラインをオーバーランして
対向車と正面衝突しないように
慎重に下ります。
スロープを降り切ると、
R317に復帰してほぼまっすぐな道を進みます。
大三島の東端をなぞって走ると、
徐々に前方右手にある多々羅大橋が大きくなってきます。
さっき補給をしたところなのですが、せっかくなので、
橋の入り口にある道の駅 多々羅しまなみ公園へ立ち寄ります。
少しお土産を見て回ったのち、この施設の裏側にある
サイクリストの聖地で記念撮影。
平日でしたが、たくさんのサイクリストがいました。
さすが、世界中のサイクリストあこがれの地です。
しばしの休憩ののち、先へ進みます。
時刻は13時を少し回ったところ。
順調なペースで来ています。
橋の上部まで、スロープの登りをこなし、
多々羅大橋を渡ります。
1995年完成当時の世界最長の斜張橋です。
この橋は設計の段階で、
周囲の景観や環境保全、橋のデザイン性なども重視されたため、
とても美しいシルエットをしています。
この橋のちょうど中間地点で、しまなみ海道も折り返しです。
そして、橋の中央が県境となっていて、
さらば四国!!
瀬戸内レモンの発祥の地として有名ですね。
国産のレモンの5割が広島県産で、
さらにその3割がここ生口島で栽培されています。
柑橘類の畑がたくさん見られますが、
それは瀬戸内の温暖で穏やかな気候に加えて、
島の約50%が急峻な山の斜面になっていて、
レモン栽培に適していたためです。
ここ生口島(瀬戸田)ではなんと約100年前(1928年)から
レモン栽培がおこなわれています。
この生口島には何かと深い縁がございまして、
まだ西瀬戸自動車道が全通する前から、
たびたびこの島を訪れてきました。
なにしろ大事な親戚筋の生まれ故郷でもあり、
第2の故郷といってもいいくらい大切な大切な場所です。
20年前は、忘れ去られた島のように、本当に閑古鳥が鳴いて、
でも逆にそのおかげでとても静かでのどかで、素朴な町でしたが、
今ではサイクリストも含めて
たくさんの人が訪れる人気の島となりました。
大学の卒業にサークルのメンツで卒業ドライブに出かけ、
その際に奥さんが人生最初で最後、
公道を自分で運転した(といってもわずか500m)場所で、
娘にそれを教えると、「なーそれ」という反応でした。
当時からある島ごと美術館のアート作品が、
しまなみコースの途中にもありますが、
自分はこの「波の翼」が一番好きです。
さてさて、サンセットビーチを過ぎ、
島の西海岸をなぞって、
ここも昔はかなりさびれた町でしたが、
今はなかなか人気のようです。
(コロナのせいか、名物のタコ料理を出す、
大好きなお店が潰れてたのはショック…)
しおまち商店街をゆっくりと通過し、
耕三寺前のいつものドルチェで一服いれます。
本店はもう少し行った町はずれにありますが、
自分は必ずいつもこちら。
さて時刻はもうじき14:30です。
残りの距離も40kmを切りましたが、
そろそろ娘も自分もお疲れモードになってきているし、
あまり悠長にはできないので、名残惜しいですが
瀬戸田の町を後にします。
また来るよ~。
リスタート後は、生口島の北側の海岸線を進みます。
そうして次の橋、生口橋が見えてきました。
ここはこちら側からだと少し、
自転車道への入り口がわかりづらいので慎重に。
えっちらおっちら登り詰めて、橋を渡ります。
遠くの島と島に、
両島からつながっていない建設中の橋桁が見えました。
さて、橋を渡るといよいよ因島です。
西岸を北上して、岩鬼の所でコースが2つ分かれるのですが、
間違って内陸コースを選んでしまって、
高速までの余計な峠越えを1つ2つ。
娘の体力を考えれば海岸線コースの方がよかったのだけど、
痛恨のミスです。
それでも、気合を入れて娘さん、
ここも足つきなしでクリアです。
因島北ICの横を左折し、県道367号を少し進み、右折。
フラワーセンターの横を通過し、再び登りをこなせば、
後は海までまっしぐらのまっすぐな下り。
ここも気持ちがよい。
しかしこの先、大浜から因島大橋の入り口までが、
直線的な急坂。
そろそろお疲れ気味の長女にとってはかなりきつい状況だったが、
弱音を吐かず、黙々とペダルをまわし続け、
ここもついに足つきなしで登り切りました!
わが娘、タフだな!!
そして、本格的な登りはこれがラストでした。
よく頑張りました!!
そして最後の橋、因島大橋へ向かいます。
(もう1つ先の尾道大橋は自転車では渡れないので)
ここは、自動車の走行部分の下に、
自転車・歩行者用が設けられていて、
橋桁の間を抜けていきます。
そしていよいよ最後の島、大島に上陸です。
島の南側へ降り、
そろそろ夕暮れて黄金色に輝き始めた海岸線をゆっくりと。
渡ってきた因島大橋をくぐる手前に小さな海岸があり、
そこで名残惜しく、少し休憩。
海がとても穏やかで、世界がキラキラ輝いてて、
波と風のほかに音はなく、
短いながらもものすごくいい時間でした。
大島の西海岸をゆったり進み、
左手の対岸に岩子島を見ながら
東山繁多寺のあたりで道は海に別れを告げて、
右に折れ市街地へと向かっていきます。
徐々に周囲も町らしくなり、車の往来も増えてきました。
もうゴールは目前ですが、油断して事故はいけないので、
最後の最後まで気を引き締めていきます。
富浜橋の交差点で左折し、ドンツキの渡船場に到着。
自転車ライドはここまで。よく走り切ってくれました!
しばらくして船が到着し、乗り込みます。
愛する尾道の町と千光寺山の美しいシルエットに向かって
ゆっくりゆっくり、町の営むのと同じ速さで、
海を渡ります。
なんてすばらしい時間。
美しい船旅もつかの間。あっという間に尾道に到着。
そうして、桟橋に降り立ち、
これにていよいよ、しまなみ海道サイクリングの全完走です!!
娘ちゃん、よくよく頑張りました!!
朝6時15分に出発し、夕方16時55分到着、
所要時間10時間40分のライドでした。
アプローチも含め、登りあり下りありで、
約100kmの大冒険を、
自らの足だけで、それも足つきなしで完走してくれました。
もうそれ以上も以下もなく、本当にそれにつきます。
しまなみ海道は何度も何度も走っていますが、
娘と走る今回は、今までとは全然違う経験で、格別でした。
願わくば、この経験が、彼女のこれからの糧になってくれたら、
なお嬉しいなあ。
さあ、大冒険を完走したのも束の間、
帰るまでが遠足です。
今日中には帰宅しないといけないので、
まずは帰りの新幹線の手配です。
2020年5月から特大荷物については、
車両最後列の座席の予約が必須になったので
それを確保しておきます。
それからせっかくなので、
おみやげと夕食を。
コロナの影響もあり、また月曜日ということもあって、
たくさんの店が閉まってたのだけど
尾道へ来たら必ずと言っていいほど立ち寄る
「みやち」さんは開いてました。
ということで、中華そばを。
疲れた体に優しいスープが沁みるわあ。
お腹を満たしお土産も無事ゲットして、
マシンをばらして輪行へ。
在来線で福山まで向かい、そこから新幹線さくらで新大阪。
再びマシンをセッティングして、自宅まで油断なく自走。
22時には無事帰宅。
お疲れ様!!