記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

現存する最古のビアホール ビアホールライオン銀座7丁目店

11月某日の東京遠征のこと。

せっかく東京に来て、夕方まで時間が余っているので、

どう過ごそうか考えた結果、

今回は大好きなドラマ『名建築で昼食を』で

取り上げられた場所を2つほど訪れることにしました。

 

まずはお昼ごはんも兼ねて、

銀座7丁目にあるビヤホールライオンへ。

現在のサッポロビールの前身、

大日本麦酒株式会社の本社ビルの1Fに

1934年にオープンしたビアホールは、

ビル自体が奇跡的に戦火を免れ、

開店当時の意匠のまま、今なお現役で使用されている

稀有な空間です。

 

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中へ入ると、重厚で広大な空間が広がっていました。

オープン当初は真っ白だったという天井は、

年月の蓄積によって深く重厚な錆色に変化し、

まるで神殿のようです。

 

菅原栄蔵によって設計された

この空間のテーマは「豊穣と収穫」。

80年以上もの間張替えられることなく足元を支える

色とりどりのタイルから、

力強く天井に伸びる深緑の柱は、

大地にたくましく根差す大麦の穂を表現し、

四方を囲む赤煉瓦の壁は、

実り豊かな大地を表しているのだそう。

そしてその空間に浮遊するいくつもの丸電球は、

ビールの泡と、ワインを生み出すブドウの房なのだそう。

つまりこの空間そのものが、

もはや熟成された芳醇なお酒そのものなのです。

 

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店内の両サイドには

タイルによる花の壁画が施されている。

窓のある側と、ない側の壁画で異なる部分があり、

窓のない側にだけ、

花の上部に虫が描かれているのだけど、

その理由はわからないのだそう。

 

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その壁画の真下の席に案内されて、お昼ごはん。

もちろんここはビアホールですから

呑まないわけにはいきません!!

大ジョッキでいただきまっす。

プハァ~~~~~~~。

んま~い!!

やっぱりうまい酒には

うまいシチュエーションは欠かせません。

絶品のソーセージや、

ビアホールには欠かせない唐揚げ、

ついつい呑みすぎてしまいました@@@

 

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厨房のカウンターにも見事な実りの大壁画があり、

それを眺めながら飲むビールはやはり絶品でした。

美味しいビールと、素晴らしい空間を堪能できました。

 

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