記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

『星の王子さま サン=テグジュペリからの手紙』at 京都春秋座

星々をめぐる銀河航路に降り注ぐ、

可笑しみと哀しみと。

舞台狭しと躍動する身体と、

豊かな音楽によって物語られる、

ロマンチックで慈愛に満ちた極上の舞踏会。

星の王子さま サン=テグジュペリからの手紙』

at 京都春秋座。

美しく優雅に、愛すべき物語を歌い、舞い、

表現を尽くしたキャスト、スタッフの皆さんに

惜しみない賛辞の拍手を。

 

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12月初旬。

ずっと首を長くして楽しみにしていた演劇が無事に開かれました。

サン=テグジュペリの『星の王子さま』を元に、

演出家・振付師・ダンサーの森山開次さんが

ダンス作品として再構築したものです。

美雨さんが、舞台に出演されるということもあって、

これは絶対に観に行かねばと家族で申し込んでいました。

 

ということで京都造形大学改め、

京都芸術大学の春秋座へ。

大学のエントランスから、劇場までの導線の間も、

徹底的にコントロールされていて、

座席も1つ1つ間をあけて、

取りうる感染防止対策が講じられていました。

 

コロナ禍の最初期に、劇場での感染が

ことさらに強調されてしまったことで、

あらゆる文化的な活動、特に舞台・劇場関係の皆さんは

本当に本当に苦しく厳しい時間を過ごさざるを得ませんでしたが、

そこで歩みを止めるのではなく、

どうしたら活動が可能かを徹底的に突き詰め、

思考・検討し、取りうる対策を徹底的に講じることで、

絶対に感染者を出さないという並々ならぬ意気込みで

ここまでクラスターを発生させることなくやってこられました。

本当に頭が下がります。

 

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劇はセリフは一切なく、

歌と踊り、装飾といったノンバーバルな手法で

星の王子さま』の各シーンを表現していきます。

 

なんといっても目を見張るのは、

しなやかで大胆で有機的な身体表現の雄弁さ。

まるで深海に棲む原始的な生き物の、浮遊感漂う動きや、

乾いた砂漠の風にはためく小さな花弁の揺れる様が

想像できるような、独創的かつ魅惑的な動きの数々。

ダンサーの皆さんの生き生きとした

息遣いと眼差しがひしひし感じられる躍動感、

それでいて実にエレガントな所作。

肉体がこれほどまでに表現に長けているとは

驚きを隠せませんでした。

 

そして、そのダンサーたちの見事な動きに

豊かな物語性を加える、

ひびのこづえさんによる衣装が実に素晴らしかった。

生物のもつ根源的な美しさと同時に、

生物ならではの”ヘンテコさ”を

見事に象った衣装は、

間違いなくこの舞台の主役の一つでした。

衣装として観客にいかに魅せるかという

デザイン性はもちろんですが、

激しいダンスにも応えられるだけの

機能性や動きやすさが求められたはずで、その回答として、

魅せる衣装というよりも、

ダンサーの躍動する「身体」を強調するような

機能美に満ちたデザインは、

ダンサーの身体表現をことさら際立たせ、

それは衣装を越えた皮膚のようでした。

 

また日比野克彦さんが手掛けた舞台美術も素晴らしかった。

まるでモノのエッセンスだけを絶妙に抽出したような

シンプルに研ぎ澄まされた小道具たち(遠眼鏡や飛行機など)の

親しみやすいクラフト感。

風船やレースの布といった素材の持ち味を生かした

浮遊感漂う舞台装置。

それらは決して派手に主張することはないのだけど、

寓話の世界観を見事に型取っていました。

 

そして、響き渡る美雨さんの透明な声。

それはまるで宇宙に吹く風のようで、

どこまでも伸びやかで、遊び心にあふれ、

説明的なセリフの代わりに、

見事なストーリーテラーの役割を果たされていました。

 

阿部海太郎さんの儚さを帯びた音楽も実によかった。

非言語劇なので、ダンスと同時に音楽は、

物語を語るうえで極めて重要なものでしたが

これはもうサントラを切望します。

 

そして、実は最も注目したのは、

劇の中に溶け込みながら行われた、

佐藤公哉さんと中村大史さんによる見事な生劇伴。

場面に応じて、さまざまな楽器に持ち替えながら、

ほとんど2人がかりで(時々美雨さんとのトリオで)、

全ての愛おしい音を奏でていくのを

リアルタイムで目撃できました。

これはとても貴重な体験でした。

 

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子ども達(特に次女)にとっては、セリフなく、

物語のあらすじを追っていくのが

ちょっと難しいかなと心配していましたが、

1つ1つのシーンのリアルに躍動する様を、

真剣なまなざしで見入っていました。

特に、ひときわ鮮やかに真っ赤なバラを咲かせていた

バレエダンサーの酒井はなさんの舞いに

深い感銘を受けていました。

 

これだけ豊かな表現に

子供たちと一緒に触れることができて、

本当に素晴らしい日となりました。

 

そしてこのような感動や驚き、

心が揺り動かされる体験は、

やはり臨場感あふれる生の舞台でこそ味わうことのできるものだと

改めて確認できました。

ぼくたちは決して0と1にすべて置き換えられてしまうような世界にではなく、

風吹き、心動く、現実という大地に根を張って生きているのだから。

 


KAAT「星の王子さま ーサン=テグジュペリからの手紙ー」(11/11~11/15)トレイラー公開!

自由学園明日館 by フランク・ロイド・ライト

11月の東京遠征のテーマ、

『名建築で昼食を』で取り上げられた名建築を巡る。

お次は、西池袋にある自由学園明日館です。

ここは去年夏に訪れた、

兵庫・芦屋にある中邑邸(ヨドコウ迎賓館)と同じく、

世紀の建築家、フランク・ロイド・ライトが設計した建物です。

中邑邸については、ご興味あれば下記より飛んでください。

 

arkibito.hatenablog.com

 

自由学園は、羽仁吉一・もと子夫妻により、

大正10年(1921年)に女学校として設立された学校で、

生活と結びついた教育をモットーとし、

大正デモクラシー期における自由教育運動の象徴でもありました。

 

羽仁夫妻が、友人の建築家で、

ライトの弟子でもある遠藤新を介して、

当時帝国ホテルの設計のために来日していた

ライトに校舎の設計を依頼。

多忙を極める中でも、夫妻の教育理念に感銘を受けたライトは

その依頼を快諾したそうです。

大正10年に中央棟、西教室棟が竣工、

大正14年には東教室棟が完成、昭和2年に講堂が完成し、

同年には初等部も設立されました。

 

自由学園は、生徒数の増加によって敷地が手狭になったため、

昭和9年には東京都久留米市へ移転しますが、

この「明日館」は卒業生の諸活動の拠点として残ります。

幸いにも、関東大震災や戦火を免れて今に至ります。

 

平成9年(1997年)には国の重要文化財に指定されますが、

建物は使ってこそ維持保存が可能であるとの考えで、

明日館は使いながら文化財価値を保存する

「動態保存」のモデルとして運営されています。

 

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明日館は一般の人でも見学可能ですが、

ちょうど訪れた日は、

ブライダルフェアが行われていたために、

講堂は見学できませんでした。

(その代わりに入場料は無料でした)

 

高層ビルが立ち並ぶ、大都会・池袋の街並みに、

まるでそこだけ時計が止まったかのような、

広々とした芝生と青空の広がる一角。

軒高を低く抑え、水平線を意識した立面は、

ライト建築の特徴の一つでもある

プレイリーハウス(草原様式)で

中央棟を中心にシンメトリーに教室棟が設置されています。

もうこのファサードだけでも、

当時の女学校の清廉さと規律、

そして自由にあふれた校風が見事に表現されています。

 

東教室棟の南端は芝生に張り出すような形で、

そこが受付のゲートになっており、敷地に入ります。

建物の土台部分にあたる敷石は、

中邑邸でも特徴的だった重厚感あふれる大谷石造り。

 

これだけ贅沢な石材をふんだんに使用しているが、

最小の予算の中でこれだけのものを用意できたのは、

実は、同時進行で行われていた

帝国ホテルの建築資材の余りを

こっそりこちらに転用したとかしないとか。

 

大谷氏の重厚な土台から、均等に居並ぶ列柱が、

広々とした景観を

周囲から見事に切り取る役割を果たしていると同時に、

学校という規律ある空間を引き締めている。

 

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ホールと、東教室棟の間にある入り口から室内へ。

この入り口も、ライト建築の特徴の通り、

その先の空間の広がりを見せる演出として、

極めて小さな間口になっています。

 

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入り口に入ると、

大谷石が敷き詰められた廊下が段差なく続いていて、

内と外を緩やかに繋いでいき、

自然・大地と地続きで根差していることが表されています。

廊下は、その先の小上がりから、

深い木張りの廊下となり、

雰囲気が一気に切り替わります。

空間の連続性を断ち切らずに、

わずかな高低差と、意匠の変化で

空間を絶妙に仕切る名匠のなせる業です。

 

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中邑邸でもそうでしたが、ライト建築では、

窓や天窓が見せる幾何学的な顔がとても素晴らしい。

これらが、1日の陽の加減や四季の移ろいによる

光の加減によって、微妙に顔色を変えていくさまなどは、

きっと美しいに違いありません。

 

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教室はそれぞれ大きさや形状は異なるが、

総じて天井は低めで、こぢんまりとした印象。

各教室は、壁、天井ともに漆喰塗り仕上げだが、

それだと単調なでぼんやりとした印象になるのを防ぐために、

見切り桟が多用され、空間を引き締めている。

 

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そして中央棟ホールへ。

2階吹き抜けの空間になっていて、

南側に大きく窓が取られて、差し込む木漏れ日が、

室内を鮮やかに照らし出し、

さながら小さな教会のような祝祭感にあふれます。

女学校当時は毎朝の礼拝がなされていた場所です。

背後には大谷石造りの重厚な暖炉が備え付けられています。

2階部分のせり出したギャラリーは、

主張しすぎることなく実につましく控えめ。

 

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このホールの西側壁面には縦2.5m、横5.0mの

大きなフレスコ画が掲げられています。

これは学園創立10周年の記念に

当時の女生徒によって描かれたものです。

しかし、太平洋戦争中に、不適切な画であるということで、

壁画の上から漆喰で塗りつぶされていました。

その後平成の大改修時に、その存在が発見されました。

皮肉にも、長い歴史の中で覆い隠されていたからこそ、

現代に蘇ることができたのです。

 

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中央棟ホールの背後にあるのが食堂。

この中央棟食堂は、

内廊下から半階分だけ上がったところにあり、

またギャラリーからは半階分下がった、

中二階的な高さに設けられ、

その高低差によって特別な空間としての存在感を高めています。

 

生活と結びついた教育を理念とする自由学園にとって、

この食堂はとりわけ重要な意味を持つ場所で、

当番の生徒たちが実習で作った料理を、

先生や生徒が全員一堂に会して会食をする場でした。

しかしそれは和気あいあいとにぎやかな場所としてではなく、

むしろ厳格かつ端正な儀式の場で、

食事の作法を実践的に習得する機会だったそう。

 

この空間を俯瞰すると、高低差や飾りのついた窓、

照明器具(ライト自身が一晩でデザインを完成させた当時のまま)、

至る所に張り巡らされた桟によって、

さまざまな幾何学模様が自由自在に空間を印象付けています。

見る角度によって、色々な顔が現れて実に面白い。

 

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この食堂の東・西・北部分は

建設当初は半屋外のテラスでしたが、

その後、生徒の数が増えて、

食堂に入りきらなくなってしまったために、

遠藤新がテラス部分を新たに小食堂として増築されたもの。

 

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食堂から数段の小上がりを登り、

小さな入り口を抜けると、

先ほどのホールの2階部分のギャラリーへ。

導線的に一番奥まった場所に位置するだけあって、

他の場所と比べても特別感が溢れます。

 

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一通り室内を拝見し、外へ。

日進月歩で変化する都会のど真ん中で、

本当に清々しい空間が

今もなおこうして残っているだけでなく、

きちんと目的に応じて生きた空間として

使われているということに感銘を受けました。

 

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そのあと、施設内にあるショップにてお買い物。

ほしいものが次々見つかり、あれもこれもと、

お店の方にクスリと笑われてしまいました笑

 

お目当てだったのは、自由学園のレシピ。

当時の作り方を卒業生の皆さんが復刻したレシピが満載で、

これから料理するのが楽しみ。

それから自由学園食事研究グループのお手製のクッキー。

もう缶を開けただけでおいしさが伝わってきますね。

 

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ということで、

つかの間の名建築めぐりでした。

現存する最古のビアホール ビアホールライオン銀座7丁目店

11月某日の東京遠征のこと。

せっかく東京に来て、夕方まで時間が余っているので、

どう過ごそうか考えた結果、

今回は大好きなドラマ『名建築で昼食を』で

取り上げられた場所を2つほど訪れることにしました。

 

まずはお昼ごはんも兼ねて、

銀座7丁目にあるビヤホールライオンへ。

現在のサッポロビールの前身、

大日本麦酒株式会社の本社ビルの1Fに

1934年にオープンしたビアホールは、

ビル自体が奇跡的に戦火を免れ、

開店当時の意匠のまま、今なお現役で使用されている

稀有な空間です。

 

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中へ入ると、重厚で広大な空間が広がっていました。

オープン当初は真っ白だったという天井は、

年月の蓄積によって深く重厚な錆色に変化し、

まるで神殿のようです。

 

菅原栄蔵によって設計された

この空間のテーマは「豊穣と収穫」。

80年以上もの間張替えられることなく足元を支える

色とりどりのタイルから、

力強く天井に伸びる深緑の柱は、

大地にたくましく根差す大麦の穂を表現し、

四方を囲む赤煉瓦の壁は、

実り豊かな大地を表しているのだそう。

そしてその空間に浮遊するいくつもの丸電球は、

ビールの泡と、ワインを生み出すブドウの房なのだそう。

つまりこの空間そのものが、

もはや熟成された芳醇なお酒そのものなのです。

 

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店内の両サイドには

タイルによる花の壁画が施されている。

窓のある側と、ない側の壁画で異なる部分があり、

窓のない側にだけ、

花の上部に虫が描かれているのだけど、

その理由はわからないのだそう。

 

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その壁画の真下の席に案内されて、お昼ごはん。

もちろんここはビアホールですから

呑まないわけにはいきません!!

大ジョッキでいただきまっす。

プハァ~~~~~~~。

んま~い!!

やっぱりうまい酒には

うまいシチュエーションは欠かせません。

絶品のソーセージや、

ビアホールには欠かせない唐揚げ、

ついつい呑みすぎてしまいました@@@

 

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厨房のカウンターにも見事な実りの大壁画があり、

それを眺めながら飲むビールはやはり絶品でした。

美味しいビールと、素晴らしい空間を堪能できました。

 

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東京タワーオープンエア外階段ウォーク

11月某日、

図らずもアンサンブルズ東京のために上京となりましたが、

新幹線の指定時間があるので、

翌日、いくつか観光をしました。

 

今回は東京プリンスホテルということで、

お隣にある東京タワーへ。

アンサンブルズ東京のおかげで、東京タワーが

わが家にとって切っても切れない

大切な大切な思い出の場所になるなんて、

数年前までは思ってもいませんでした。

日本人なら誰もが知っているあの赤く立派な電波塔で、

素晴らしい音楽を鳴らし、歌を歌い、

手を取り合って踊ってきたのだなあ。

 

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何度も何度も訪れている場所ですが、

1つまだ未体験のことが残っていました。

それはタワーの上部にある展望室まで、

自足で階段を上っていくことです。

「オープンエア外階段ウォーク」と称して、

随時開催されているので、

翌日の朝イチにチャレンジしてきました。

 

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お土産屋さんのひしめくフロアをさらに登って、

屋上に出ると、外階段への入り口があります。

そこで入場チケットを見せて、いざ出発。

外階段は600段あるそうです。

 

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基本的には非常階段なので、

ずっと同じ赤い鉄筋に囲まれた空間を進みます。

途中、飽きさせない工夫で

東京タワーにまつわるクイズなどが

貼られていたり。

 

長女は、こんなのはお手の物だという風に、

サクサクと登っていきます。まって~。

 

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赤い網目からは少しずつ

東京の街並みが広がっていきます。

この日は見事な日本晴れで、

遠く丹沢、箱根方面の山々や、

その奥に富士山まで見えます。

(写真じゃちょっとわかりづらい…)

 

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ものの10分ちょいで、

無事に600段のオープンエアを完登です。

もっと大変なものかと思った~と長女。

朝一にちょうどいい運動になりました。

ゴール地点でスタッフさんから

チャレンジャー認定のカードをいただきました。

 

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無事にチャレンジを終えて、

メインデッキで展望を楽しみます。

なかなかの晴れ模様で、

遠くまで見通せました。

 

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せっかくなので、下りもエレベーターを使わずに、

外階段で下りることにしました。

さくさくっと降りて終了。

 

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今年は訪れることが叶わないと思っていた

東京タワーに来ることができて、

やっぱりうれしかったな。

 

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恒例 初日の出ハイク 2020

とりあえず去年のことは後にして、

年越しの事と初日の出ハイクについて。

 

まずは大みそか

晩ごはんは奥さんのリクエストで細巻きをこさえて、

年越しそばと一緒に。

今年はザッピングなしでフルで紅白歌合戦

ラストのMISIAの歌声に大感動してしまいました。

 

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それから毎年のように除夜の鐘を突きに。

学校や保育園の皆さんとその場で談笑しているうちに、

年越しです。

 

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帰宅後すぐに仮眠。

毎年は終夜運転をしているのだが、

今年はコロナの影響で取りやめになったので、

初発5時しか足がない。

例年初日の出は7時を少し過ぎたくらいなので、

ふもとからどうにか急げばきっと間に合いそう。

(ただまだ暗いうち、街の明かりがついている

マジックアワーには間に合わない)

 

短い仮眠から起きて支度をして、梅田駅へ。

毎年ならこんな早朝や真夜中でも

たくさんの若者がたむろしているのだが、

さすがに今年は茶屋町も人っ子一人いない。

 

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阪急芦屋川駅に到着したのが5:30。

こちらは逆にご来光目当てのハイカーが意外といて

そこそこ混雑。

渋滞につかまってしまうと間に合わなくなるので、

ぐずぐずせずに出発。

速いペースで進むのだが、

どうも年末から調子が悪く(といってもコロナではなく不整脈)、

寒さに中てられて、無理できない。

 

高座の滝からいよいよ登山道へ。

ロックガーデン主稜線はもう勝手知ったる道だが、

こんなところでも滑落でなくなる方もいるので油断禁物。

ヘッデンに手持ちの強力ライトの2本使って。

それなりにペースを維持しながら進むが、

息が上がるのが早く、ひどく疲れる…

やはりコロナ自粛の1年で随分体力が落ちてしまったなあ。

1つ目の鉄塔の所でたまらず小休止。

そこから風吹岩までの途中辺りから、

周辺に白い雪がちらちらと残っている。

風吹岩では日の出を待つ人たちがたくさんいて

待機している声がする。

 

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風吹岩はスルーしてさらに先へ進むと、

雪の量も多くなってきた。

毎年元旦に訪れるが、これだけ白いのは何年ぶりだろうか。

歩いている道もザックザク、バリバリと霜を踏む音がして、

所々滑るので注意しながら。

そうして6:45には無事いつもの場所へ到着。 

まずはカメラよりも先に、

すっかりかいてしまった汗を拭きとり、

服を着こんだり、カイロをあちらこちらに貼ったりして

防寒対策。

何よりここは開けているので、風が無遠慮に吹くのだが、

今年は台風かというような突風がやってきて、

みるみる体温を奪ってしまう。

こんなに寒いのは本当に久しぶり。

 

ここにはお一人先着されている方がいたのだが、

ここ数年、この日、この場所だけで、

いつもお会いする方でした。

あちらもこちらもご無事で何よりです。

一緒に新しい年の新しい朝を固唾を飲んで待ちます。

 

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東の空がだんだんとオレンジ色に染まっていきます。

少しだけ山間に雲がかかっているのだけど、

それを押しのけるようにして半熟卵のような朝日が

新しい朝を連れてきました。

去年も素晴らしい朝焼けでしたが、

今年も見事。

今年こそは素晴らしい1年になりますようにと静かに祈りました。

 

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しばらく自然が魅せてくれる一大ショーに見惚れ、

言葉も出ないままにしばし呆然としていましたが、

そろそろ寒さが堪えるし、

家族が起きてくる前には帰宅しないといけないので、

立ち去ります。

また来年ここでお会いしましょうと、

挨拶をして、先に失礼します。

 

いつもは芦屋川へ下るのだけど、

雪や霜の具合を考慮して、無理をせず、

今年はよりイージーな保久良さんへ下ることにしました。

 

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せっかく保久良さんの境内を過ぎるのに、

スルーするのもアレなので、初詣も済まします。

神戸のお山はどこもそうですが、

早朝登山が根付いていることもあって、

朝早くから思ったよりたくさん(密まではいかないが)の人が

詣でていました。

 

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帰宅するとちょうど家族が

起きてきたところでグッドタイミング。

お雑煮とおせちをおいしくいただきました。

 

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ということで、

改めまして今年もよろしくお願いいたします。

 

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あけましておめでとうございます!

少しだけ遅くなりましたが、

あけましておめでとうございます。

ブログはまだまだ去年の記事をいくつも抱えっぱなしで、

追いつける見込みもありませんが、

今年も気長に見守っていただければと思います。

 

2020年はまさかまさか、

思ってもみない大変な1年になりましたが、

今年こそいい年になればいいなあと思います。

(ただ実際には、個人の感想として

2020年より2021年こそ本当の正念場だと感じていますが…)

 

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ということで、今年も毎年恒例、

六甲の某所からの初日の出です。

今年は終夜運転が取りやめになったために

5:00初発の電車で大急ぎで登りましたが、

どうにかこうにかご来光に間に合いました。

今年の初日の出もとっても素晴らしいものでしたが、

何しろ前夜からの強い風が吹き抜ける中で、

ここ数年の中で一番寒かったです@@

 

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ということで、

改めて本年もよろしくお願いいたします。

みなさん、ご安全に!!

 

秘密のミッション

諸々の事情でリリースのタイミングが難しかったのだけど、 

いずれ判明することだし、これをリリースしないと、

この後の記事が書けないので。

少なくとも、コロナに関しては、

すでに1か月以上経過した先月のことなので、

無事クリアです。

 

実は先月、ある秘密のミッションのために、

長女と東京へ1泊2日遠征をしていました。

 

その秘密のミッションとは、

ここ5年、わが家の恒例行事で、年間の最大の見せ場となっていた

アンサンブルズ東京に関わることです。

今年は他に漏れず、夏の開催は中止になってしまいましたが、

その後事務局での協議によって、

アンサンブルズ東京2020はオンラインでのワークショップ開催となりました。

もちろんそちらにも我々参加します。

(ただいま鋭意動画撮影中!!)

 

それとは別で、10月に京都アヴァンギルドでのライブの際に、

大友さん(アンサンブルズ東京の主催兼芸術監督)にお会いした際に、

実は、これまで6年間の総括として、これまで主に行われてきた、

ハンドサインによって、プロアマ問わず色々な人と

即興で音楽を演奏するアンサンブルズの教則的な動画を

アーカイブとして作成するのだけど、

ぜひ親子で参加してみませんかと、直々にお誘いいただきました。

こんな時世だし、最少人数で製作をするために、

たくさんの人に声掛けできないのだけど、

プロだけで製作しても意図に沿わないので、

マチュアの代表的な感じで出てもらえるとありがたいですとのこと。

 

まさかまさかびっくり!

わざわざ我々だけにお声掛けいただいて、大変光栄なことです。

アンサンブルズ東京は我が家にとってもとても大切なイベントで、

ずっと力を注いできたし、最後に何か恩返しできることがあるならば、

喜んで馳せ参じます、と2つ返事で承諾しました。

 

とはいえ、大阪からの遠征になるので、

コロナにまつわる状況によっては、難しいかもしれないし、

安全第一、無理はしないということで、

予定日までは対策を万全にしたり、準備していました。

当日になって、体調等もばっちり問題なし、

まだ今の完全にひどい状況に陥る前のことでもあったので、

総合的に判断して参加してきました。

 

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いつもの池袋のメトロポリタン美術館に、

いつものメンバーが集結しています。

お久しぶりですとみなさんそれぞれにご挨拶すると、

みなさんチキンの親子として覚えてくださっていて、

今年も来たねとか、期待してるよと声をかけていただきます。

大友さんにもご挨拶すると、

今日もすごい格好してるねえ、

楽しみにしてますと参加を喜んでいただきました。

 

今回はこれまでのアンサンブルズ東京の集大成で、

アーカイブとして残すためのものと聞いていたので、

新たな衣装や仕掛けをこさえるのではなく、

これまで参加してきた際の衣装や小道具で参加することにしました。

1つだけ、のんとも.Mっぽく口ひげだけ新たに追加!!

演奏するのは、もちろんシャウティングチキンです。

そういえば、2018年には東京タワーの土産屋さんで売っていた

全てのシャウティングチキンが売り切れたという逸話も生まれましたね。

 

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撮影は2時間弱。これまでのおさらい的に、

大友さんによるハンドサインの解説と実演、

そのほかに、お試しで何人か指揮にチャレンジ。

娘もチャレンジしましたが、

まさかまさか特殊なハンドサインを出しまくりでビビりました。

 

そして自分もチャレンジさせてもらいましたが、簡単そうに見えて、

きちんといい音、いいリズムを出そうとすると相当難しい!!

まず何より自分自身に自信がないとできません。

少々の間違いや、思惑の違いがあっても動じず、

みんな安心して自分についてきてという、

堂々たる姿勢を見せるのが指揮者の最も大事な部分なのだなあ。

とはいえ、はじめての指揮、

それも目の前には大河ドラマや朝ドラの音楽をやっているような

プロの面々ばかりがずらりの状況では、

畏れ多いやらなんやらでビビってしまい、

グダグダな感じになってしまいました。

でも、それもまた素人の代表で参加した役割だと思えば。

 

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無事に撮影が済んだら、みんなでお片付け。

これもアンサンブルズの恒例ですね。

 

そのあと、お世話になったドラマーの芳垣さん、

いつも大風呂敷で会場を彩っていただいた

プロジェクトFUKUSHIMA!の山岸さん、

それからいつも参加者の面倒を最前線で見ていただいた

アンサンブルズ事務局の方と、

アーツカウンシル東京の方の4名の方に

似顔絵をお渡しすることができました。

 

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動画は来年の3月初旬前後辺りを目標に、

編集作業が進められるとのことでとっても楽しみです。

残念ながら、本年度で6年間のアンサンブルズ東京はラストとなりますが、

ラストイヤーに思いがけない形で参加できて、

とってもいい思い出になりました。